ミュージカルエリザベートと私①〜出会い〜
ごきげんよう!楓華です。
私はミュージカル鑑賞が大好きです。
今までたくさんの作品を通して、
様々な国の様々な時代を、歴史・事件を目撃し、
そして心を動かされてきました。
一つ一つの作品に意味とメッセージがあるので、
どの作品も好きですが、
なんと言っても、不動の1位の作品は、
『エリザベート』です。
今回は、私にとって、不動の1位である『エリザベート』について熱く語ります!
簡単なストーリーと概要
19世紀後半のオーストリアが舞台です。
自由な環境で育った美少女シシィ(エリザベート)が、
トート(死)に愛され追いかけ回されながらも、
ハプスブルク家の皇帝フランツに見染められ、
ハプスブルク家に嫁ぎ窮屈な生活を強いられ、
苦悩し自由を求め彷徨い、
最後に安らぎを見つける。
というようなお話しです。
主な登場人物は、
シシィ(エリザベート)←東宝では主役。
トート閣下(またの名を“死”)←宝塚では主役。シシィにお熱。生きたお前に愛されたい。とか言っちゃう。
ルイジ・ルキーニ(物語の狂言回し兼暗殺者)←出ずっぱり。
フランツ・ヨーゼフ1世←シシィの旦那。トートとシシィを取り合う。
ゾフィー←フランツの母。シシィの姑。くちうるさい。
ルドルフ←シシィとフランツの息子。寂しがり屋で可愛いが事件を起こす。
本場のオーストリアでは、1992年に初演。
その後、日本では1996年に宝塚で上演され、
2000年より東宝でも定期的に上演されています。
他には、ハンガリーやオランダ、スウェーデン、イタリア、フィンランド、韓国などでも上演されている超人気作です。
昨年は、かつてのハプスブルク家の王宮である、
シェーンブルン宮殿で野外ライブ形式で上演されました。
あまりの大盛況ぶりに、今年も同イベントを行うそうです。
「あら?ミュージカルの本場NYは?ロンドンは?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
ロンドン(イギリス)では、今も王室が現存するため窮屈な王室に嫌悪感を抱く主人公は、ちょっと…と言うことや、
今も抱える領土問題などに絡むため、上演できませんでした。
NY(アメリカ)は、明確な理由は不明です。
しかし、私の推測では、
某王室に嫁いだアメリカ人の元女優に代表されるように、
ロイヤリティーがあまり理解できず、セレブリティーとの違いが分からないから。と、
“死”という概念が出てきて、少し哲学的な要素もあるため、歌って!踊って!愉快!というブロードウェイミュージカル(全部が全部そうではないですがね。)との違いが大きいため。
の2つの理由かな?と思います。あくまで推測ですが。
エリザベートとの出会い
私が、そんなエリザベートという作品に出会ったのは、大学生の頃。
2010年9月のことでした。
母がどこからともなくチケットを持って来て、
よく訳もわからぬまま帝国劇場に行きました。
「愛だの死だの夢物語はよせ!」と裁判長も言っているように、
最初の方はそんな感じの感想でした。
しかし、話が進むごとに不思議な世界観と、
煌びやかな衣装、
そして役者の気迫に圧倒され、魅了され、
最後には号泣し、スタンディングオベーションまでしていました。
観劇後数日間は、不思議な感覚と高揚感で「ぼー」っとして何も手につきませんでした。
(幸い大学生で夏休み中だったため、それでも生活に支障はなかった笑)
一体私は何を見たんだ。
何を目撃したんだ。
なんでこんなにずっと曲が流れているんだ。
結局その感覚は暫くの間、私の中に居座り続けました。
こうして、2010年9月私は、エリザベートと出会い、
深い深い沼へと落ちて行き、
闇がひーろーがーったのでした。
ルドルフとも出会う
2012年。エリザベートが帝劇に返ってきました。
もちろん!?今回は気合を入れてチケットを取り、
無事複数公演見に行きました。
役者によって違う、トート像、シシィ像。
新たな発見もあり、益々はまっていきました。
しかし、はまったのはシシィとトートだけではなかったのです。
この年の帝国劇場は、『エリザベート』の後に、
『ルドルフ〜ザ・ラスト・キス〜』を上演していました。
主役は、『Mozart!』ですっかり虜になった井上芳雄。
見ないわけがありません。
ストーリーは、シシィの息子のルドルフの苦悩と恋。そして何故死を選び自殺したのか。
が美しくも切なく描かれています。
意外と人気がなかったのか、1度見て面白い!と思い、帰りにチケットブースに寄ると、ほぼ全日程・全席種残ってましたので数回見れました。(今となっては羨ましい事象。)
ルドルフ〜ザ・ラスト・キス〜に出会ったことにより、
今までなんとも思っていなかった存在のルドルフにも、興味を持ち始めました。
ばぁばからは、“皇帝教育”という名の虐待を受け、
ママからは、ネグレクトを受け、
パパには理解してもらえず、
革命家に踊らされ、
そして死んでいってしまう。
ルドルフ〜!なんて可哀想な存在なの。涙。
感情移入をしまくり、シシィの次に好きなキャラクターとなったのでした。
ウィーン版エリザベート20周年記念コンサート
ルドルフ愛に目覚めた数ヶ月後、
渋谷シアターオーブにウィーン版がやってきました。
チケットは、5列目以内確定先行でGETし観劇。
確か、3列目の上手の方くらいだった記憶です。
シシィと言えば!のマヤ様が演じる最後のエリザベート。
歳も歳ですし、お顔がねぇ…皺がねぇ。
と少女期の場面では思っていましたが、
いやいやいや!!
歌唱力が、演技力が、そして気迫と迫力が桁違い。
完全にシシィが、エリザベートが憑依していました。
度肝を抜かれました。
シンプルな舞台のはずなのに、『鏡の間』の魅せ方の美しいこと。
額縁に入り、エリザベートといえば!の絵画を表現する。
美しさ、再現力の高さ、に感動で腰抜かしてしまいました。
なんとか立ち上がりましたが、インターバルでトイレ並びながらも涙は止まらず。
完全に不審者ですよね笑
でも、このコンサートで素晴らしかったのは、シシィだけではなく、
ゾフィーとフランツにも魅了されました。
今まで、この2人はシシィを理解しない敵。鬼。
くらいにしか思っていませんでした。
しかし、ウィーン版を見て2人の苦悩と葛藤が見えて、
「勘違いして…ごめん」と思いました。
こうして、そんな、こんなで各キャラクターにスポットライトを当てられるようになり、
私は、
「作品の理解を深めるためにも、本当のことを知るためにも、ウィーン行かなきゃいけなくない?」
と思うようになっていきました。
しかし、時すでに遅し。
その年の連続休暇は、
“オペラ座の怪人ツアー”
と題してロンドンパリに行ってきたばかり。
ウィーン“エリザベートをめぐる旅”は翌年へと持ち越されることになるのでした。
長くなってしまいそうなので、今回はここまで!
次回は、いよいよ本場ウィーンに行ったお話です。
それでは!ごきげんよう。
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