ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。
先日の記事では、井上芳雄のファン歴10年の私的な芳雄が輝いていた作品第1位紹介しましたが、本日は第2位を紹介します!

あくまで、私の好みであり、個人の見解ですので悪しからず。
また、普段“芳雄”と呼び捨てにしており慣れているため、ここでも失礼なことは重々承知で、この呼び方を致します。
目次
悩みに悩んだ第2位
私にとっての2位は、『ルドルフ・ザ・ラストキス』のルドルフです。
いやー悩みました。正直1位は、ダントツですが、
2〜4位までは気持ちの中ではほぼ同位。
ただ、この作品は、
2012年7月の再演以来、約8年間上演されてない。
そして、私は2度しか見ていない。
それにも関わらず、とても印象深く記憶に残っている作品、役ということで、2位にしました。
※ただ、いかんせん8年前に2度見ただけですので記憶が曖昧なところもあるので、事実と異なっていることもあるかと思います…。
簡単なストーリー
エリザベートの息子としてお馴染みの、ルドルフが主人公です。
彼は、父であるフランツと政治的考え方(時代遅れの保守的思考の父と、自由主義的な思考のルドルフ)によって対立しており、
政略結婚により妻になった、シュテファニーとの関係も性格の不一致により冷え切っており、安らぎのない生活を送っていた。
しかしそんなある日、男爵令嬢のマリー(ルドルフの政治的考え方を元々崇拝していた女性)と出会い恋に落ち、逢瀬を続け仲に。
マリーとの関係の中に“安らぎ”を得られるようになったルドルフだが、そこにハンガリー独立を目論む勢力が近づいて来る。
ハプスブルク家の皇太子という自分の地位と、自分の持つ政治的理想との間でルドルフは悩み苦しむ。
結局、父の考えとは逆の国(フランスやロシア)との同盟を構想し、その地を訪れ、接近するなどの行動を秘密裏に行うことに。
しかし、その行動が新聞社により世間に暴露され、当然父親からも叱責されることに。
このようにして、ルドルフは窮地に陥り、八方塞がりとなり、
自分を信じ、愛してくれるマリーと心中することを決意し、決行する。
私が観劇した時には、
マリーは、和音美桜さん。
シュテファニーは、吉沢梨絵さん。
フランツ・ヨーゼフは、村井国夫さんが演じていました。
寄り添うカリスマ性
ルドルフは、自分の理想とする自由主義的思考の政治を実現させ、ハンガリーを独立に導こうと考えます。
自分の理想を民衆に語り、そして絶賛されるシーンでの歌、
『明日への階段』は、芳雄の力強い美声を響かせつつ、
でもまぁ失敗に終わるので、芳雄の持つキラキラカリスマ性は少し抑えつつ、
民衆より半歩だけ前に立つ控えめなカリスマ性を出していました。
俺の話をきけー!!ドヤっっ!という感じというよりは、
「こんなかんじの世界になったら良くないですか?あなたたちこそがこれからは主役の世の中です。共に新しい明日作りましょう!」
という相手に語りかけ、同意を得ながらも進む寄り添うカリスマ性。
語りながらも、どこか少し不安な気持ちはもっている感じ。
8年も前なので、まだ芳雄も若くて、
うーん。若さゆえに出せるキョド演技も光ってたなぁ。
(今は、貫禄が出て来ているので、“演技”として情けない役もできるけど、なんというか、この時はまだ“素”に近いキョドさ、情けなさという印象でした。)
必死さと、本当に絶望していそうな演技
新聞に匿名で、父フランツを批判する記事を書いてみてそれがバレたり、
マリーとの不倫を切り札にされて、利用されようとしたり、
関係が冷え切った妻からは、「絶対にあなたを離さない。死んだって逃げられない。お墓まで一緒なんだから!」と執着され、
秘密裏に行っていた、政治的な活動も新聞に暴露され、
ルドルフくん、基本的に良いとこなし。というか、悪いことばーっかりおこるんですよ。
マリーくらいしか本当に信用できる人いない感じ。
この、絶望感と最悪な感じを嘆きつつも、負けまい!と必死に立ち向かう芳雄の姿が、勇敢だしエネルギッシュ。
歌も、喉潰しちゃわない?と心配になるほどパワフルで力強い。
また、モーツァルト!のヴォルフガングとは違った絶望の仕方と、答えの導き方、そしてエネルギーでしたね。
ヴォルフは、自分の影や才能や名声に負けまい、自分の幼稚さや浅はかさが招いた家族の不和を改善したい。と自分の中でもがく感じだけど、
ルドルフは、あの手この手で色々な方法を試して失敗して、でもまた挑戦して、そしてドツボにはまる、外向きの働きかけ。
ルドルフに関しては、史実上でも未だ明かになっていない部分も多いみたいなので、なにが本当かはわからないけれど、
とりあえず、ルドルフ・ザ・ラストキスは最高ってことだけは確か!笑。
愛に落ちていく様
先述したとおり、ルドルフ君。
最初から最後まで、苦しく辛いことばかり。
でも、唯一私が感じた彼にとっての光は、和音美桜さん演じるマリー。
マリーは元々、政治的見解を新聞に掲載しているある偽名の男性の見解に共感し、自分の憧れの人として崇拝していました。
そして、ルドルフと出会い、その新聞に投稿している男性こそが今目の前にいるルドルフと分かり、更に好意を抱くように。
このマリーは、ルドルフに対してまっすぐで純心。
ルドルフとの交際を叔母から禁じれても、
最後には自らの意思でルドルフの元へ戻り、そして共に“死”を選択。
正直、このミュージカルはマリーがいなきゃ、ひたすら悲惨な話。
だけど、彼女という存在がいたからこそ、彼女が励ましてくれ、彼女がルドルフの考えを支持してくれたからこそ、
ルドルフは、なんとか立っていられたのだと思う。
絶望の顔を浮かべながらも、ルドルフ(芳雄)は、
マリーといる時には、少し柔らかい表情を浮かべていたし、
「あ、ここでは安らげるんだな」と感じられた。
そして、それ故にこの安らぎに更なる安らぎを求めて、
マリーとの愛。マリーとの死を選択するに至ったんだな。
と芳雄の表情と、和音美桜マリーの強くも優しい様子、
そして2人の空気感で納得?できた。
あと、2人のハーモニーも美しかったのも良かったなぁ。
三銃士でも共演してたから、空気感も距離感も良くて、
相性良かったな。
というか、和音美桜さんの歌声と演技力が抜群なんだよね。
あと、前に出過ぎない、悪目立ちしない、相手役を立てることのできる存在。
和音さん好きだったなぁ。産休から早く戻ってこないかな。
そしてまた芳雄と共演してほしいけど、難しいのかなぁ。
残念。
地味に好きだったシーン
完全にこれは、私がこの作品の中で印象に残ったシーン、好きだったシーンです。
喫煙シーン
かなり序盤で、パーティーに行く準備を妻シュテファニーに急かされながらしているシーンです。(確か…。)
タバコをルドルフ(芳雄)が吸っているんですけど、普段吸ってないんでしょうね。
というか、声・喉のために吸ったことないのかな?
絶妙にタバコを吸う仕草がぎこちないし、様になってないんですよ。
なんだか、その姿が何でも卒なく熟す芳雄らしくなくて、個人的には好きでしたし、印象に残っています笑。
スケートシーン
冬の公園のシーンだったかな?
急に舞台の上にスケートリンク(を模した白い床)が出てくるんです。
芳雄と和音美桜さんは、一度捌けてローラースケートを装着して登場。
雪だるまとか、他のお客さんと楽しそうにスケートする。
ただ、それだけの場面なんですけれど、
大の大人がローラスケート履いて素で楽しそうに滑っていて、ニコニコ笑っていて、でもちょっと怖そうで、ただただ微笑ましかったですね。
後にも先にも、ローラースケートが舞台に出て来たのは、あの1回だけでしたので、印象に残っています。
ラストの美しさ
これも曖昧な記憶なので、事実と異なっているかもしれませんが、
最後、ルドルフとマリーが“死”を選択し、それを実行に移す場面。
ここの美しさと言ったら素晴らしかったです。
(確か、)2人でロウソクがたくさん並んだ部屋にいて、
言葉をかわしながら1つ1つの火を消していくのです。
その様子はまるで、
2人がこの世でやり残した事や、
逆に2人がこの世でやらかしてしまったこと、失敗したこと、後悔。
その1つ1つとお別れし、後悔ややり残したこと、なし得なかった事から解き放たれて、自由になる。
つまりは、死に少しずつ近づいていく様に見えて、
切なくも美しかったんです。
そして最後の1つを2人で消すと、舞台も暗転し、このお話も終了。
あ、死んだんだ。死ねたんだ。
自由になれたんだな。2人で旅立てたんだな。
と感じ、涙がツーと流れました。
“死”を選ぶことを正当化しているわけではないのですが、
いやーもう、美しかった。
未だに最後のロウソクを吹き消すシーンは忘れられないくらいに、印象深かったです。
おわりに
いかがでしたか?
8年も前に2度だけ観劇した作品でしたが、
今も覚えている、印象深い良い作品でした。
そして、若い芳雄の演技と歌唱力が輝いていた作品、もう1回見たい作品でもあります。
でも、若いが故に演じられた。だから、芳雄での再演はちょっと…。というのもあるのかもしれませんし、
そもそも当時のチケットの売れ行きを考えると、あまり人気なかったぽいので、二度と見られないのかな。残念。。
ところで、私は、芳雄のヴォルフみたいなヤンチャさ?
ダルタニャン(三銃士)みたいな破茶滅茶さ?
が好きなのですが、あまりそれを見せてくれる作品って少ないんですよね。
ルドルフ・ザ・ラストキスでは、スケートのシーンがその無邪気さが垣間見えたんですけど、
もしかして、あまりここって売りどころじゃないのかな?
うーむ。
脱線いたしました。失礼しました。
また近日中に、3〜5位までについて語りたいと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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