オペラ座の怪人と私

ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。

コロナの影響で、世界中でお家待機が広まっていますが、各国の劇団などがYouTubeなどで作品を無料公開してくれていますね。

実に有難い限りです。私は、それを家で見て劇場気分を味わい、それでなんとか気を持たせています。

そんななか、泣く子も黙る名ミュージカル作曲家のアンドリュー・ロイド・ウェバーのYouTubeチャンネルで、毎週金曜日彼の作品のフルverが48時間限定で公開されています。

今週は、なんと!『オペラ座の怪人25周年コンサート』の映像が公開されています。

久々に見ましたが、いやー。オペラ座の怪人って本当に良い作品。泣ける。洪水です…。

オペラ座の怪人は、作品自体もさることながら、私にとっては色々な思い入れ、思い出が詰まった作品なんです。

そこで、今回は完全に自分語りですが、『オペラ座の怪人』と私について紹介します!!笑

記念すべきミュージカルデビューの作品

私は、中学の時に西日本の田舎に住んでいました。

新幹線も通ってはいるのですが、まぁ地方都市なのでミュージカルなんて無縁の場所でした。(数年に1度宝塚は来てましたが。)

しかし、中2の時のこと、某都会の都市に修学旅行で訪れました。そこには、劇団四季の劇場があり修学旅行のスケジュールの一環?で劇団四季観劇が組み込まれていました。

数年前までは、毎年『ライオンキング』だったのに、私の年だけ『オペラ座の怪人』。

お子ちゃまな私にとっては、ライオンキングが良かったので不満でしたが、いざ観劇をして、この世にはこんなに素晴らしいものが存在するのか!と度肝を抜かれましいた。

驚いたポイントとしては、

まず、生で歌っているのにCDのような歌唱力と、これほど歌がうまい人がこの世(日本)にいることに驚き!

そして、シャンデリアの豪華さ、舞台の上で舞台を表現したり、階段が現れたり、ボートが進んでいったりする豪華な舞台芸術、演出に衝撃。

さらに、なんといっても観劇した後もずっと耳に残る美しい音楽たち。確か2泊3日の修学旅行の2日目に見たのですが、3日目はずっと頭の中で、テーマソングが流れ続け、友達と歌いあい、舞台の真似をしてふざけていました。

(ストーリーに関しては、当時14歳の私は完全に理解は出来なかった…泣)

修学旅行でしたので、売店でのグッズ購入を禁じられていたのでパンフレット購入は出来ませんでしたが、各クラスに1部配布されたパンフレットを毎日昼休みに読み、写真を眺めたり、インタビュー記事を読んだりして、しばらく興奮が覚めませんでした。

たった3時間弱の舞台、ただそれだけなのに私に大きな衝撃と興奮を与えたオペラ座の怪人。

悲しいことに、当時の私は先述した通り、ど田舎に住んでいたので、続け様に他の作品を観劇…というわけにもいかず、ミュージカル熱がここからグイグイあげることも残念ながらありませんでした。

しかし、いつかオペラ座の怪人をまた見たい。他のミュージカルも見てみたい。そんな思いはずーっと持ったまま、私は大学3年生になり、再びオペラ座の怪人を見る機会に恵まれることに!!

怪人の“孤独”さに涙

6年ぶりに劇団四季のオペラ座の怪人を見た私は、14歳の少女から20歳の成人女性に成長していました。

そのため、音楽や演出にはやはり感動したものの、14歳の時とは違いストーリー、特に怪人の抱える闇と不器用な愛、強引な愛に深い感銘を受けました。

まぁ20歳の私は、エリザベートのトートにご執心だったので、影のある寂しい男性主人公、相手の気を引くためにあらゆる手を使う男性主人公に惹かれる傾向にあったのでしょうね。

遅れてきた厨二病的な笑。

母にも嫌い抜かれ、

パパを失った寂しいクリスティーヌ少女に惚れ込み、(母親を感じ)

音楽を教え、与え、踊り子だったクリスを怪人の力でプリマ(オペラの)にまで成長させ、

クリスからの愛をひたすらに求め続けた。

にもかかわらず、ラウルとかいう男にクリスを横取りされ、最後には捨てられる。

トートは最後には受け入れてもらえたのに、怪人は「醜さは顔にはない。その心よ」とまで言われ、可哀想すぎる。恩人を捨てるクリスもクリスを奪ったラウルも許せん!と謎ギレしていました。

そして、最後のシーンで1人寂しげに「マスカレード仮面に隠れて…」と1人歌うシーンや、

「我が愛は終わりぬ、夜の調べとともに」と歌い叫び、彼のクリスティーヌへの想いと、彼の音楽の終焉に涙していました。

友達が、ラウルがかっこいい!とかいう中、私は一人で、

「怪人のこの孤独と愛を知らない故にひたすらに愛を求め続ける虚しさを分かってないなー。」

なんて分かったようなことを言い、繰り返し劇場に足を運ぶ生活を続けました。

25周年記念コンサートに感動してBWとWEへ

繰り返し四季劇場でオペラ座を見る生活をしていた中で、私は25周年記念コンサートの映画館上演を見に行きました。

当時の私は、海外などさほど興味もなく「劇団四季のオペラ座の怪人はすごいらしい」のキャッチコピーを鵜呑みにして、

世界を見たこともないのに、『劇団四季のオペラ座は世界イチ!』くらいの狭い視野で生きていました。

しかーし、ラミンやシエラの演技と歌唱力を見て腰を抜かしました。映像なのに迫力があり、歌が段違いで、演技も自由でもっと感情的で…とにかくレベルが…違いすぎる。

こりゃいかん。世界を見なくては、世界のオペラ座の怪人を見なくては!!

そう思った私は、とりあえず?パリのオペラガルニエに行き、階段で『マスカレード!仮面舞踏会!マスカレード!!』など恥ずかしげもなく歌い、踊りました。(今考えると謎行動。)

そして、その半年後ロンドンに行き、ウェストエンドでオペラ座の怪人を観劇。

プリマドンナの5重唱や、マスカレードの合唱は四季の方が統一感があってうまいのですが、

一人ひとりの歌唱力が高く、表現も豊かで、アドリブもあるのでコミカルさもあり、笑えるとこあり、泣けるところあり、感動できるところあり。の緩急のある、素晴らしい舞台でした。

そして、自分がいかに井の中の蛙状態の四季信者でしかなかったのか、痛感し翌年NYのBW行きを決意しました。

しかし、BW版は正直歌が下手だし、テンポが矢鱈と早く雑で、演技もバラバラで統一感なし、1人1人が独りよがりなので感動も出来ない最悪な学芸会レベルでした。

ガックリ幻滅し、再び四季信者へと戻った私は、気づいたら社会人になっていました。

“大人”になりクリスに共感

四季信者に戻り、観劇回数が増えるごとに私は、少しずつクリスティーヌに共感する様になりました。

パパが送ってくれた“音楽の天使”を真っ直ぐに信じた少女クリス。

それに成り済まし、音楽をクリスに与えた怪人。

パパが送ってくれた天使、もしくはパパだと思い、音楽の指導を受けていただけのクリスが、怪人のせい?怪人のお陰でプリマにまでなれたけれど、

それをクリスは望み、それをクリスは“幸せ”と思っていたのだろうか。

そんなことを思うようになりました。

クリスは、、恐らくパパがいた頃のような平穏で温かい幸せな日々を実は1番求めていたのではないのか。

パパが愛してくれたように、誰かから真っ直ぐに愛され、自分もその人を愛する生活を求めていたのでは?

だから、パパがいた頃を知っている、幼馴染みのラウルとの再会を喜び、彼からの真っすぐな愛、寂しさと怖さを埋めてくれるラウルに惹かれていったのではないかな?と思いました。

ただ、やはり音楽を教えてくれ、パパを失い1人ぼっちの少女クリスの心を支えてくれた怪人に対しては、感謝と少なからぬ愛情と親しみの気持ちはあったはず。

でも、見返りを求める怪人、顔の醜さを全ての原因と思い目的のためなら何だって出来てしまう怪人に怖さと失望が募って行き、怪人に申し訳なさと感謝を感じつつ、彼の前から姿を消すことを決めたんだ。

クリス、辛かったね。クリスのパパを失った寂しさに漬け込み、クリスに自分の母を重ね一方的に好意を抱いた怪人ちょっとキモい。と思いはじめ、

クリスとラウルの愛が永遠に続くことを願い、ラウルからクリスへの愛を歌った“ALL I  ASK OF YOU”で毎回号泣するようになりました。

少しずつ、見えるところ、共感するところ、感動ポイントが変わって行き、更にオペラ座にハマりはじめた私でしたが、

私の住む首都圏では2013年を最後にしばらく上演がされなくなる時代に突入することに…。

結婚することになり改めて見て

時は経って2017年。

ただのミュージカル好きの私も、なんとか結婚出来ることに。

そして、神奈川芸術劇場にオペラ座も返ってくることに。

「よし、じゃぁ彼と見にいこうかな。」と思ったのですが、

実は、私は大学生の頃に付き合っていた彼氏に、「オペラ座の怪人一緒にみにいこ!」と誘い、

「え、やだ。つまらなさそう。友達といきな。」

と断られショックを受け、それ以後付き合ったどの彼氏をも観劇に誘うことは一切ありませんでした。

そのため、当時の婚約者とも見に行ったことはありませんでした。

(あと、ちょいちょい劇場で寝ちゃった彼氏にキレる彼女を見たり、凄くつまらなさそうにしている男性を見たりしたことがあったので、そうなることが怖くて…。)

しかし、私にとってミュージカルは生きがいであり、

ましてや、オペラ座の怪人は私のルーツであり(大げさ!)、これを見て感動出来る同じ価値観の人でないと、良い関係は続かないと思う。

そう思った私は、思い切って婚約者の彼と『オペラ座の怪人』を見に行くことにしました。

終始私は彼の反応にドキドキしましたが、

結果、彼は号泣。彼は、

怪人の愛されたことがないから、愛し方が分からない不器用さと、

初めてクリスから“愛”を貰ったこと、それが“同情”から来るものだと気づき、怪人の中で何かが崩れ落ちた最後に悲しみとムナシサを感じた。

クリスがどんな思いで、指輪を怪人に返し、ラウルの元へ戻ったのか、彼女の思いを考えたら泣けた。

と感想を述べ、「あ、この人最高。この人となら生涯寄り添えるわ。」とより結婚することにポジティブになれました。

 

そして、結婚式では彼との愛が永遠に続くことを祈りつつ、

一緒にパリに行ってくれた友達、一緒にオペラ座にハマってくれた母、修学旅行で一緒に見た中学の友達、繰り返し劇場に行った大学の友達などなどとの思い出を、自分も友達も母も振り返れるように、

“All I ask of you”や“ music of the night”を式場に頼み、生演奏で流して頂きました。

おわりに

長々とオペラ座の怪人と私の思い出について語らせ頂きましたが、いかがでしたか。

完全なる自己満足の内容なのに最後まで読んでいただきありがとうございます。

YouTubeのお陰で、久々にオペラ座の怪人熱が復活したので近日中に、私の考えるオペラ座の怪人の魅力について語りたいと思います。

そちらも読んでいただけたら光栄です。

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