信金窓口が遭遇した困ったお客様④〜窓口はエスパーではありません〜
ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。
先日に引き続きまして、昨年12月までの約8年弱信用金庫で勤務した中で出会った、困った(ヤバイ)お客様について紹介します。
第4回の今回は、〜窓口はエスパーじゃないのよ編〜です!
窓口にいらっしゃるお客様は多種多様でしたが、
窓口をエスパーか何かだと勘違いされている方、
何故か一定数いらっしゃるんですよね。
「ほら、うちってあれでしょ。」
「息子があんなんだから、ねー。そう。あれなのよ。」
なんて言われても、ぜーんぜん分かりません。
「あれって?」なんて聞いても、
「だからーあ!れ!」で返されるので判読なんて無理無理!!
そこで、今回はこの更にパワーアップ版?の私にあたかも透視能力があるかのように、ご立腹された、Eさまについて紹介します!
信金窓口が遭遇した困った(ヤバイ)お客様シリーズはこちらから。
プロローグ
私が下町の支店に勤務していた時のことです。
(この支店には、所謂フロア係という“お客様案内係”はいませんでした。)
時間は、閉店間際の14時半ごろのこと。
この時間帯は、最後の追い込み?のお客様が殺到する時間帯であるうえ、
都公金(住民税などの都税)の締め日の10日ということもあり、比較的混雑しており、待ち人数も増える一方でした。
そんなな中、初めてお見かけする、女性が番号札を取りました。
この女性(Eさんとします)は、スーパーでお豆腐やお肉を買った際に入れる小さなビニール袋を両手に装着し、
暑い日にも関わらず、冬場のような服装で、あまり身嗜みも良くない、“変わった雰囲気”の方でした。
しかし、店頭が混雑し忙しかったこともあり、私はあまり気にも留めず、
順番にお客様を受付、処理をし、お返しをする。
をひたすら続け、“客捌き”に邁進していました。
「出直すわ!」と言い一度退店
Eさんはご自身の順番前に私のところにいらっしゃり、
「お金忘れちゃったから出直すわね。」と仰り、
ご自身の引いた番号札をカウンターに置き、一度退店されました。
私は、他のお客様の応対をしていたため、
「あ、はい。お気をつけてー。」くらいしか言えず、
その後、E様の番号が回ってくると番号を呼び出し、戻っていないことを確認後、
次の番号を呼び受付→処理→お返しをひたすら繰り返していました。
E様からは、どのようなご用件でご来店されたのかは伺っていなかったので、この時点ではE様が顧客がある方なのか、ない方なのか、何をしに来たのか等々知る由もありませんでした。
(考える余裕もありませんでしたがね…。)
戻ってきて横入り
しばらく経ち、E様が戻って来られました。
戻るや否や、「私よ!戻ったわ。」と私の窓口にやって来られました。
しかし、私はこの時絶賛、他のお客様とお話し中。
「少々お待ち頂けますか?」と応え、着席を促しましたが、
E様は、納得できないようで、私が今応対しているお客様の真横に立ち、プレッシャーをかけてきました笑。
ちなみに、このような際の認識、考え方には、職員とお客様間で永遠に埋められないであろう溝があると思うので、どちらが“正しい!”とは言い切れませんが、
私(職員)としては、自分の都合で一度退店されたのだから、
その間も店頭で待っていた方、後から来て順当に待っていた方が損しないよう、馬鹿をみないように、番号札を再度引いて、順番を待って欲しいと考えています。
(私が客で待っている側だったら、そう思うし…。)
しかし、多くのお客様は、
「一度番号札引いたのだから、それがファストパス。」的な考え方で、
E様のように、再来店と共に直接窓口にいらっしゃり、待ってる人を一気に飛ばして受付して貰えると認識しているようです。
ただでさえ忙しいし、揉めるのも面倒(ましてやE様は見るからに変わった方だし…)と思い、番号札を再度引くようにお願いすることもせず、
今受けているお客様の応対が終わり、すぐにE様を受付けることにしました。
「なによ!感じ悪い!」
「お待たせしました!お伺いします。」とE様を呼び要件を伺うと、
ある首都圏の県税と市民税の納付用紙を差し出されました。
しかし、E様のお持ちの納付用紙は両方とも私の勤める信金では、納入不可能のものでした。
※【補足】※
信金だけなのか、どうなのか分かりませんが、支店がない都道府県、市区町村の税金は受け入れ不可なのです。
つまり、東京都に本店がある信金でも、川崎市(神奈川県内)に1つも支店がないと、川崎市税も神奈川県税も受付られないのです。多摩川渡ってすぐなのに…。
「申し訳ございませんが、こちらは当庫では受付けることが出来かねます。」となるべく丁寧に申し訳あげましたが、
「なによそれ!早く言ってよ!なんで早く言ってくれなかったのよ!!なんでなんでなんでよーーー!!」
とE様はご立腹に。
いや…私今初めてEさまの納付用紙見たから、知らないよ…。と思い、そのまで「なんで」と仰るならば…と、
「申し訳ございません。○○県の税金とは存じ上げませんでした。今初めて拝見しましたので…。」
と苦し紛れに答えました。
すると、
「あーも感じ悪い。それならそうと言ってくれれば良いのに!なによ!!というか、なんでダメなのよ。どこなら良いのよ!」
と仰ったので、
受入不可の理由と、メガバンクやゆうちょ、地銀など全国に支店があったり、その県がメインの銀行なら受付られること、
詳しくは、納付用紙の裏の“納付金融機関”を参考にして欲しいことを申し上げました。
しかし、E様は当然納得して下さるはずもなく雰囲気は悪くなる一方…。
ちなみに一応、歩いて数分ほどのところに、UFJ銀行がありますが、この時はすでに14時58分。
間に合うとは思えない、でも走れば…という微妙な時間。
E様は更に、
「私はね。お金おろし忘れたから、UFJまで行ってATMでお金下ろしてきたのよ?ほら、UFJ混んでるからさ、まだ空いているこっちまでわざわざ来たというのに、無駄だったじゃない!」
と言い捨て、支店を飛び出して行きました。
うーん。私、悪かったのかな?
「早く教えてくれたら良かったのに!感じ悪い!」
と言われても、納付用紙一度も見ずして判断出来るわけないし、
そもそも、支店の自動扉にどこの税金納入受付出来るか書いてあるし、
納付用紙の裏にも、どこの金融機関で納められるか書いてあるんだけれどな。
そこ見なかった、E様の落ち度だと私は思いましたし、
先輩たちも、
「何今の人!窓口はエスパーじゃないっつーの!!気にしなくて良いよ!変な人だったね!」
と言ってくれましたが、
「お金忘れたから取ってくる!」
と仰った時に、処理内容を伺うべきだったのかな?
なんてグルグル考えて、あまりのE様の剣幕にちょっと落ち込みました。
おわりに
長年、支店にいる派遣のお姉さんも、
「あの人(E様)を初めて見た!」と言っていたたので、
近隣にお住まいの方でも、取引のある方でもなかったようなので、
あの日、あの時の一瞬で全ては終わったので、良かったです。
ただ、今になってみると、
- フロアさん(お客様案内係)がいないからこんなことが発生するということ。(私の勤めていた信金が悪い)
- E様が、支店の自動ドアに貼ってあるシールを見て、納付可能か確かめなかったこと。(E様が悪い)
- 混雑している窓口をほぼ私一人で回していて、気が周りきれなかったこと。(人手不足で少人数で支店を回しているという、環境の悪さ。人事もしくは本部が悪い)
- E様が、納付用紙の裏面で納付可能金融機関を確認しなかったこと。(E様が悪い)
- そもそもATM使いにUFJ行ったのなら、UFJでそのまま大人しく納付してよ!何故うち来た?(E様が悪い)
という結論に至りました笑。
とりあえず、私は悪くない!ということにしておきます笑。
でも、まぁまさか金融機関によって納付できる税金とできない税金があるなんて、なかなか想定してないですよね。
ちょっとE様に同情しつつも、いや、でも自分で確認しなかったという落ち度は認めて欲しい。とも思ってしまいます。
ちなみに、高齢の方はコンビニ納付を極端に嫌がる方が一定数います。
そして、E様もそうだったので、コンビニでも納付できることを伝えましたが、突っぱねられましたので、今回の騒動に発展しました。
(コンビニは信用できないんだってさ。よく分かりません。)
最近、困った(ヤバイ)お客様のことばかりを書いているので、今度は温かエピソードなんかも紹介したいと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございまいた。
それでは!ごきげんよう。
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