初心者ファンが感じたどうしても伝えたい宝塚の魅力3点!〜作品編〜

2020-05-05

ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。

私は、ミュージカル観劇歴は10年になりますが、

宝塚初観劇は2018年の月組のエリザベートでした。

宝塚デビューが遅れた理由は、母から禁止されていたからでした。

詳細については、こちらの記事から。

201811月の宝塚デビュー以来、

BSで放送された公演を録画し数作品を見ました。

また、劇場では、

20198月に雪組、10月に花組、12月に月組、

今年2月に宙組を観劇しました。

まだまだ生観劇回数は5回と少ないですが、

宝塚デビューから1年ほどの新参ファンから見た、

宝塚歌劇団の魅力について語りたいと思います。

初回の今回は、『作品編』です。

あくまで、新参者である一個人の意見ですので、古参の方から見たら「!?」と思う箇所もあると思います。しかし、温かい目で見て頂けたら幸いです。

ほぼ毎回新作、オリジナル

個人的には、1番ここが宝塚の魅力だと思っているポイントです。

私は、オペラ座の怪人やキンキーブーツ、レミゼ、モーツァルト!などなど海外発の輸入物ミュージカルが大好きです。

旅行の目的として、それらの作品を本場で幾度も見てきました。

しかし、

なんで輸入物ばかり?日本オリジナルってないの?

とミュージカル歴も長くなるごとに徐々に思いはじめ、

輸入物ばかり上演されることに違和感を覚えていました。

例えば、劇団四季だと『夢から醒めた夢』のように、

完全な日本発のオリジナル作品もあります。

ただ、上演は頻繁ではなく、基本的にロングランや常時上演されているのは、

ライオンキングやアラジンといったディズニーや輸入物の上演ばかりです。

チケットの売れ行きや、イチから作る労力や酷評を考えたら、

やむを得ないのかなあとは思うものの、

輸入物で溢れ、それに頼るミュージカル界に「なにか違うなぁ。」という思いは大きくなる一方でした。

そんな時に見始めたのが、宝塚でした。

私は、今迄映像も含めて見た宝塚の作品は12作品ですが、

完全輸入物は、2作品。

歴史上のできごとやマンガ・小説など原作があるものは、7作品(うち1つは再演)。

完全オリジナルは、3作品です。

なんと!8割は、新作オリジナル作品やオリジナル作品の再演なのです。(楓華調べ。)

劇団四季や帝劇(東宝)に慣れていた私としては、

このオリジナル作品の頻度と多さには、驚きでした。

これは、宝塚歌劇団には、演者である生徒さんだけでなく、

沢山の演出家先生や、音楽家の先生、振付師の先生なども所属しているからこそ、実現できることなのです。

宝塚歌劇団は、

あらゆる面で至高のエンターテイメントを届けてくれる、

スーパープロフェッショナル集団、

兼エンターテイメント集団だったのです。

「嗚呼、輸入物が多いことに違和感を覚え、

“新しいもの”を欲していた私が求めていた場所。

それは、ここ宝塚だったんだ。」

と分かり魅力を感じ始めました。

日本モノのミュージカルを存分に楽しめる

私は、ミュージカルの魅力の一つに、

舞台を見ることにより、事件の目撃者となり、

歴史を学び興味と知識を広めることが出来る。こと。

があると思ってます。

でも、私が普段見ている作品は先述した通りの輸入物ばかり。

フランス革命やハプスブルク家についても良いけど、

日本だし、日本史を見たいなぁ。と思っていました。

(大河ドラマとかでなく、ミュージカルとして。)

 

そんなある日、花組の『MESSIAH』をテレビで見ました。

モデルは、天草四郎。

見る前までは、「はぃ!?なんでそこ?地味〜。」

なんて思っていました。

しかし、結果号泣。

(「神様はいる!〜中略〜神にもできぬことを貴方たちは、してくれた。神は、天の彼方にいるのではない。あなたたちの中にこそ神は宿っているのではないか。」は、特にお気に入りの台詞で、号泣必須のシーンです。思い出しただけで胸が熱くなる。)

日本の歴史上の人物をモデルにして、

(数億倍カッコ良く蘇っていますが笑)

天草や島原のキリシタンたちの置かれていた状況や、

隠していた信仰のこころを見て感じることができ、

そして、どのような経緯で日本の歴史上最大規模の一揆を起こしたのか、

彼らが、どんな結末を迎えたのかを目撃出来たのです。

個人的には、“日本史”として学んだときには、

キリスト様が描かれた踏絵を踏むことを出来ない気持ちと、

隠れてでもキリスト教を信じ続けたいと思える強い信仰心、

については、理解は出来てました。

(一応カトリックの学校だったので。)

しかし、キリシタンで一丸となって一揆まで起こそうと何故思えたのか、

その裏には何があったのかは知らなかったし、

他にも覚えるべき事件もあったし、あまり気にも止めていませんでしたが、

作品を通して「こんな搾取にあっていたのね。あ、だから…。」

と知識を得ることが出来ました。

つまり、勉強の一環、一事件として何となく学んだ、

“天草一揆”や“天草四郎”といういちワードが、

“苦しみによって生まれた事件”“キリシタンの中のカリスマ”として目の前に蘇ることにより、

“歴史”と“現在”という距離感から、

あたかも“今”起きていることのように、

距離感を縮めることができ、

理解と知識を深めることが出来たのです。

なかなか日本史をこのような形で学び、興味の発端となることは、私の知っている限りでは少なかったので、新鮮でした。

 

他にも、先日見た宙組の『エルハポン イスパニアのサムライ』では、

慶長遣欧使節団や“ハポン(日本)”を苗字とする人がスペインに今もいることを知れたし、

『壬生義士伝』では、幕末の東北の様子や、新撰組にいた東北出身の吉村についても知れました。

教科書には載っている“日本史”が、

教科書よりも詳しく描かれ、

舞台の上では、繰り広げられているので、

まだ知らない母国、

日本の歴史とそこに生きた人々に出会い、

気持ちに寄り添うことが出来ます。

これもまた、他の劇場にはない宝塚の魅力だと思います。

作品と演者がマッチしているからこその没入感を味わえる

昨年(2019年)の8月。

FNS歌謡祭を見て雪組に興味を持ったことにより、

『壬生義士伝』を見に行きました。

組子さんたちの歌唱力の高さに感動し、

雪組が好きな友達に大興奮のまま連絡すると、

「次は、小池先生が今の雪組だから上演して欲しい。と言って作った作品だよ!」

とワンスのことを教えてくれました。

今よりも、もっと初心者だった私の頭の中は、

「今の雪組だから?上演して欲しい??」と疑問符だらけ。

例えば、東宝だったら、

作品(レミゼ)があって、役(ジャンバルジャン)に合うキャスト(30代以上のガタイのいい、歌唱力のある役者)が決まっていきます。

作品に合った役者が選ばれる、もしくは作品に役者が寄せていくのです。

一方、宝塚はこのトップさんだから。

とトップの人柄にあった作品や彼女だから表現できる世界観の作品をイチから作ったり、

似た雰囲気が主人公の小説を原作にして作品を作ったり、

と役者やその組にぴったりの作品や役を上演することが出来るとのことでした。(友達曰く。)

現に、昨年の10月に行った花組の『A Fairy Tale』では、

妖精のように美しく歌唱力もある明日海さんは、

エリュという人間に恋した美しくも切ない青い薔薇の精を演じられていました。

この役は、フェアリーな明日海さんにピッタリの役だと感じましたし(男役っぽくはない役柄でしたが…)、

ラストシーンでは、セリフまで詳細には思い出せませんが、

明日海さんが、組子やお客様へ自分の気持ちを話しているような台詞もあり、

初めて明日海さんを見るにもかかわらず、

周りに釣られて号泣してしまいました。

 

明日海さんのラストだから、

彼女に合った役をつくり、

彼女を送り出せる物語を作り、

そして彼女の言葉のようなセリフをエリュに語らせる。

これって、最高の餞であり、彼女への最高のお礼ですよね。

語彙力足りなくて申し訳ないのですが、

このシステムすごいなー。と思います。

 

退団公演だから、こんな作品にする。

今のこの組だから、愉快なストーリに。

歌唱力あるトップだから難易度の高い歌も入れちゃう。

適材適所じゃなくて、“適所適材”“敵者適材”ができるから、

より宝塚の作品は人々を魅了するのかな?

魅了されやすいのかな?と思います。

花組の『A Fairy Tale』を例に出しましたが、

星組の『ANOTHER WORLD』はその際たる作品だと思います。紅さん以外一体だれがあの役演じられるのでしょう…。

あの奇抜なストーリーと大阪弁バンバンの台詞、

摩訶不思議な世界観には度肝を抜かれました笑

おわりに

いかがでしたか?

以上3つが、観劇歴1年、研1のヒヨコ初心者ファンが感じた、

宝塚歌劇団の“作品”の魅力です。

まだ12作品(うち生は、5回…)しか見たことがないので、

考えや感じ方に偏りがあるとは思います。

しかし、輸入物に頼りすぎず、

役者である生徒さんの個性に合わせたオリジナル作品を次々上演し、

現代物も古典ものも、

外国が舞台のものも、和物も歴史物も、漫画原作も、

色々なバリエーションに飛んだ作品に出会えるなんて、

日本中探しても宝塚にしかない魅力であり、

かけがえのない唯一無二の存在だと思います。

チケット争奪戦には、いつも負けそうですが、

これからも楽しんで観劇を続けて参りたいと思います。

あと2〜3ほど、私の感じている大きな魅力があるので、

それについても近々かきたいと思います。

Twitter@Wisfil_Fukaもしているので、フォローいただけたらうれしいです。

それでは!ごきげんよう。

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