ホイリゲをウィーンで楽しむならココ!おすすめ店での体験をご紹介します。
ごきげんよう!楓華です。
今回は、ウィーンの夕方から夜の楽しみの場である日本で言うところの“居酒屋”ホイリゲについてお話しします!
ホイリゲとは、オーストリア東部に見られるワイン酒場です。ワインの作り酒屋が自家製ワインと簡単な家庭料理を自宅の庭などで提供するお店です。
自家製ワインを作っているため、9月下旬〜10月中頃に訪れると私の大大好物のSTURM(シュトゥルム)も頂けます。
ちなみに、STURM(シュトゥルム)とはワインへと発酵途中のブドウ汁のことです。
ブドウ汁といっても既にアルコールは5パーセント超え。
ブドウの甘さと発酵しているガスが混ざり、口当たりが良いことこの上なし!
ですが割と酔いやすいので要注意。日本で言うところの“濁り酒”といえば分かりやすいですかね。
そのほかにホイリゲは、美味しい自家製ワインが頂けるだけではなく夕方ごろからは、ヴァイオリンやアコーディオンを中心とした演奏や歌が聞かれる楽しい雰囲気のお店で、個人的にウィーンを訪れた際には必ず立ち寄って頂きたいお店です。
ウィーン郊外(といってもkarlsplatzよりU4で15分、そこから徒歩約15分もしくはバスに乗り換え10分ほど)のハイリゲンシュタットにはそんなホイリゲが多数立ち並んでいます。
この記事では、実際私が訪れたハイリゲンシュタットにある二つのお店を紹介します。
MAYER ベートーヴェンゆかりのホイリゲ
こちらのホイリゲMAYERはベートーヴェンが1817年のひと夏を過ごし、日本人にとっては年末のおなじみ曲 第九を作曲したと言われている家をホイリゲにしたお店です。
行き方は、KarlsplatzからU4で終点Heiligenstadt Banhof まで行き、そこから徒歩15分か、バスの38Aに乗り換え4駅目Fernsprechamt Heiligenstadt にて下車後徒歩3分のどちらかです。
所要時間はどちらもkarlsplatzから30分ほどですので、個人的には徒歩がおススメです!
私が訪れたのは、7月の金曜日夕方5時ごろベートヴェンハウス見学後でした。
ハウスからは徒歩5分ほどの距離です。
後から知ったのですが、こちらは人気店のため予約必須のお店です。(上記サイトよりオンライン予約可)
しかし、無知な私たちはベートヴェンハウスを閉館ギリギリまで堪能し気の向くまま訪れました。
開かれた玄関のドアをくぐると両側に建物、真ん中と奥に中庭があります。
中庭には机と椅子が配置されており、すでに数組がワイングラスを片手におしゃべり中。
恰幅の良い店員さんに空席を聞くと
「7時半までで良ければ」
と手前の中庭の出入口近くのこちらの席に案内されました。
時間はまだ夕方5時!2時間半もあれば十分です。
席に着くと予約票が置いてあり、どうやら8時より日本人の予約が入っている模様でした。
だから7時半までなのね!と納得。
店員さんよりメニューを渡されると同時に
「ご飯はここから選んでも良いし、左手の建物の中にブッフェがあるからそこから買ってきても良いよ!」
と説明され、すかさず飲み物を訊かれました。
英語のメニューとは言え、さすがホイリゲ!ワインの種類が多すぎて全く訳がわかりません。
「白で、おススメで、甘めで、オーストリア産で…」
と好みを言うと
「じゃぁこれかこれね!いっぱい飲む?少しで良い?少しならこっち(グラス)ね!」
と手早くワインを選んでくれ大助かり!
ちなみに主人はビールを欲していたのですが、ビールのメニューは見つからず、さきほど店員さんが選んでくれた片方の白ワインを注文しました。(ビールもありましたが1〜2種類ほどでした)
ワインが来るまでの間、せっかくだから!とビュッフェとやらを覗きに。
デパ地下のお惣菜売り場のショーウィンドーのようなところに、色んな種類のソーセージやベーコン、ジャーマンポテトにザワークラフト、チーズ、ハムなどなどが並んでおり、若干怖いおばさん(店員さんです)が注文を聞いてスキレットに載せていってくれます。
色々食べたいなぁと思い「ジャーマン少しに、ザワーもちょびっと…」と注文しましたが、最低グラム数が決まっているのか”どぉーーん”とジャーマンを載せられてしまいザワークラフトは諦め、あとは適当にソーセージを1本注文しました。
電子レンジ?で温めてくれて値段をいわれ、その場で支払い、席に戻りました。
ちなみに、ジャーマンポテトとどデカイソーセージで1,000円弱でした。
物価が安いウィーンでは割高かな?
席に戻ると、さきほどの恰幅の良い店員さんが「待ってました!」とばかりに笑顔でワインを持ってきました。
そして、メニューから追加でコンソメスープ、スクランブルエッグのポテト添え、ウィンナーシュニッツェルを注文。
ウィンナーシュニッツェルは、具体的な値段は忘れてしまいましたが割高な値段でしたが脂っこくなくサクサクしておりぺろっと食べれてしまいました。
色んなお店でシュニッツェルを頂きましたが、ここのが一番私は好みでした。
周りを見渡すと、スペアリブを食べている方が多かったのでこちらも美味しいのかもしれませんね。
旅の最終日でしたので、主人とワイングラスを傾けながら旅の総括と思い出話に花を咲かせているうちに、1組また1組と客が増え6時ごろには奥も含め中庭の席はほぼ満席に。
そのため、入り口で断られている方々もいました。
ちなみに、右側にある建物内にも席があるにも関わらず中は真っ暗で1組のお客さんもいませんでした。
ヨーロッパでは、陽の光を浴びながら屋外での飲食を提供するのが何よりのサービス と耳にしたことがありますが、日本人的には室内でも良いから飲食させてあげてよー!と思ってしまいました。
また、日本の人気店だと席が空くのを待つということもできますが、あくまで「今空いてないから入れません!」というスタンスで、5分前に来た人が断られ、その間に空席ができたので今来た人が入れる という事象も起こっていました。
7時ごろからは、人々の顔も紅潮し陽気な笑い声もあちこちから聞こえ、アコーディオンの演奏も始まり“いかにも”な楽しい雰囲気に。
しかし、私たちの席は7時半まで。それにウィーン市内のホテルまで帰らなくてはいけない。
というわけで泣く泣くこの素晴らしい雰囲気と味のホイリゲに別れを告げました。
コンソメスープ、スクランブルエッグのポテト添え、ウィンナーシュニッツェル、ワイン4杯、を頂き会計は日本円で7千円ほどでした。
ビュッフェ(1千円)と合わせて1人4千円ほどです。
楽しい雰囲気、涼しい気候、まだ明るい野外、美味しいワインと食事でこの値段は大大大満足でした。
ベートーヴェンゆかりのお店ですので、少しだけですがベートーヴェンの痕跡もありました。
帰りは、宿泊先のホテルの最寄駅がU4でしたので、酔い覚ましに15分ほど
U4の始発駅のWien heiligenstadt Bahnhof までお散歩しました。
少し坂道を下り、住宅街を抜け、親子がまだ遊んでる公園を通りあっという間の散歩道でした。
Heuriger Zum Berger 地元民に愛されるホイリゲ
こちらのお店は、10月上旬土曜日の夕方5時頃に母と訪れたお店です。
行き方としては、KarlsplatzからU4で終点Heiligenstadt Banhofまで行き、そこからバスの38Aに乗り換え8駅目Gridingにて下車し徒歩2分ほどで到着します。
SPARを過ぎて左側に位置します。
木の門を潜ると石畳の道があり、両サイドには机と椅子(ベンチ)があります。
そのまま真っ直ぐ行くと建物があり、そちらで店員さんに声をかけました。
10月とはいえ、夕方には肌寒かったため店内の席に案内されました。(外で楽しんでいるツワモノもいましたが笑)
店内は木を基調とした山小屋風で、美女と野獣でガストンが騒いでいた酒場のような雰囲気です。
時間が早かったため、お客はまばらでした。
少し辺鄙な場所にあるため観光客よりも地元の人が多い印象で、こちらのお店もMAYERと同じく、メニュー表からとショーウィンドウからかご飯は選べます。
飲み物は口頭で訊かれましたが、私は前述のSTURM(シュトゥルム)の季節だったため、STURMの赤と白それぞれ頂きました。
そのため他のワインやビールの有無、ソフトドリンクの種類などは分かりませんでした。
ごめんなさい。
こちらのお店では、ハムの盛り合わせとフリターテンスッペ(薄切りクレープが浮かんだコンソメスープ)、そしてシュヴァインツブラーテン(ローストポーク)を頂きました。
量がとても多かったのですが、ローストポークはとにかく美味しくて女子2人でも完食できてしました!
途中から、ヴァイオリンとアコーディオンそれから飛び入りで常連客のおじさんが加わり楽しい演奏が始まりました。
日本から来た!というと「上を向いて歩こう」やウィーンの象徴的曲である「美しく青きドナウ」を披露して下さり大盛り上がり!お酒のペースはあがる一方でした。
お会計は、2人で6千円程と安め。
ただ、食事メニューの数はMAYERと比べるとかなり少なめでホイリゲらしく簡単な料理ばかりでした。
地元民が集う雰囲気の中で楽しく飲みたい!
という方にはオススメのお店です。
営業日は金土日とマイペース営業ですのでご注意を。
終わりに
いかがだったでしょうか?
ウィーンの中心地からは少し離れていますが、街中の喧騒から少し離れオーストリアの“居酒屋”ホイリゲを楽しみにハイリゲンシュタットを訪れてみてはいかがでしょうか。
明るい雰囲気と、元気な店員さん、楽しい音楽、そしてなんといっても美味しい自家製ワインと食事がそこにはありますよ。
それでは!ごきげんよう
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