サヨナラ信用金庫⑥!私が退職した理由 〜回復編〜 【光を見つけた日】
ごきげんよう!楓華です。
前回は、本店営業部での窓口体験と闇へと落ちていく過程を話しました。
今日は、少しずつ光が差し込んできて新しい“自分”を見つけていった話をします。
最初のお話はこちらから。
前回のお話はこちらから。
※このブログに登場する、信用金庫名、支店名、個人名は全て仮名です。イニシャルではなく、楓華が必要に応じてつけたものです。御了承ください。
光が見えてきた日
本店営業部は3窓制のため、窓口担当が3人います。
そのため、お昼休みは、
11時から、12時から、13時からの3交代制、1週間交代でした。
ちなみに後方事務は、11時半と12時半からの2交代制です。
ある日、11時からのお昼休憩のため食堂に行くと、40代後半のベテラン職員の羽島さんがなぜか冷蔵庫整理をしていました。
あまり気に留めず「お疲れ様です。」と声をかけ弁当を食べようとした時です。
「ねぇ大丈夫なの?」と羽島さんが突如話しかけてきたのです。
「何がですか?え?だい…じょうぶです」
と答えたものの、
「大丈夫じゃないでしょ??私見てたよ。飲み会の時若手の輪からハブられてたよね?それに、目に見えてどんどん元気なくなってるじゃん。誰なの?あなたをいじめてるのは?何があなたをそんなに苦しめているの?」
羽島さんは、二人のお子さんを持つワーキングママです。
仕事の知識が深く、仕事をテキパキとこなし、時間内で仕事を終わらせ定時ダッシュ。
プライベート優先であまり職場の人間関係に関わってこない、でも皆から慕われている方でした。
自分の仕事、自分の子育てで忙しいなか私を見ていてくださったのです。
誰がどうこう…ということは言いませんでしたが、今窓口で置かれている状況。
心がきつい。
自信を喪失し集中力を保てず注意力も散漫になっている。
そのためミスをしてしまう。
そして更に自信喪失・自己嫌悪に陥ってしまって辛い。
抜け出す術が分からない。
胸の内を初めて人に明かしました。
羽島さんは、親身に話を聞いてくださり、
「ごめんね。自分のことに精一杯で周りを見る余裕がなかった。だから気付けなかった。」
そして、
「改善策を考えるね!」
と言い仕事に戻っていきました。
誰も見ていない。
見ていても皆見て見ぬふり。
転勤から数ヶ月ずっとそう思っていました。
でも違っていたのです。
羽島さんは気づいてなかっただけで、気づいてからは様子を見て心配してくれていたのです。
「改善策を考える。」
と言ってくれたのも嬉しかったのですが、
何よりも、
「自分は一人ではない。」
「味方がいる、見守ってくれている人がここにはいる。」
それが分かっただけで、随分と気持ちはラクになっていきました。
やっと得た平穏
それからほどなくして私は窓口から出納係に配置換えになりました。
表面上は、2歳下のホノカちゃんを窓口に出すから…ということでしたが、おそらく羽島さんが役席に掛け合ってくれたのだと思います。
出納は、比較的他の係の人と関わりがないため避難場所としては最適です。
以前のように罵られることも、意地悪されることもなく、平和な数ヶ月を過ごし、少しずつ元気と正気を取り戻していきました。
そんなある日、新卒2年目の辺見ちゃんが出納係に勝手にやって来たのです。
はじめて気づいた後輩指導のやりがい
当時の役席は、課長・次長ともに大きな口を叩くくせに妙にチキンで、決断力に欠ける人たちでした。
そのため、通常1〜2年目くらいの子は、色々な係を経験していくものだったにも関わらず、役席が何も動かず何の判断もしないため、辺見ちゃんは2つの係しか経験したことなく、今の係経験は1年以上だったのです。
口先では、「近々出納に行ってもらうよ!」
と役席は言っていたそうですが、何ヶ月待っても半年経っても配置変えはされない。
痺れを切らし、辺見ちゃんは羽島さんに相談し、2人で考えた強行突破作戦!で辺見ちゃんは役席から許可を得ず、
「出納おしえてくーださい!」
とやって来たのです。
辺見ちゃんは、頭の回転が早く理解力もある優秀な子でした。
ただ、全くメモを取らない。ノートも作らない。何度でも聞けば良いや!という考えの子でもありました。
そのため、昨日話したことも、今初めて聞きました!という顔・反応をすることも多々。
1週間前に教えたことも、
メモしてないから覚えてない。
教えてる途中に、
「○○ってことですかー?」
とよく被せてくる。(しかも割と間違えてる)
でも、先輩にガミガミわーわー言われたら私なら絶対嫌。
彼女は彼女なりに頑張ってる。
と決して怒らず、あくまで優しく穏やかに、気長に教え、これはしっかりと覚えて欲しい!間違えたら業務上困る。と思うものは、私がレジュメを作り渡したのです。
辺見ちゃんは みるみる成長し1人で出納係を1日を通して難なく出来るように。
そして、私は子育て経験はありませんが、子育てってこんな感じ?と後輩指導にやりがいを感じるように。
下手に期待せず、決して怒らず気長に相手のペースに合わせ、相手の気持ちに寄り添い進めていくのはラクではなかったですが、
出来なかったことが出来るようになる喜び。
教えた事を少しずつ理解してくれる喜び。
今まで疑問に思っていなかったことを質問され、初めてそのことについて考え、逆に教えられ、発見がある面白さ。
「あれ?意外と私後輩指導好きかも。」
と気づきました。
そして、羽島さんや辺見ちゃんも、
「楓香さんは後輩指導がうまい!」
と言ってくれ、大袈裟ですが社会人5年目にして「新境地開拓!」したのです。
続きは次の記事で。
それでは、ご機嫌よう!
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