ごきげんよう!楓華です。
前回は、どん底まで突き落とされヘロヘロになりながらも歩き続けているところに、
手を差し伸べてくれる存在を見つけ、
窓口ではない新たなやりがいを見つけたところまでを話しました。
今回は、その続きをお話しします。
最初のお話はこちらから。
サヨナラ信用金庫!私が退職した理由 ~就活編~ 【なぜ信用金庫に就職したの?】
前回のお話はこちらから。
サヨナラ信用金庫!私が退職した理由 〜回復編〜 【光を見つけた日】
※このブログに登場する、信用金庫名、支店名、個人名は全て仮名です。イニシャルではなく、楓華が必要に応じてつけたものです。御了承ください。
新人指導係に
辺見ちゃんへの出納業務指導が終わり、辺見ちゃんが独り立ちしたのち私は、
羽島さん指導のもと為替係を経験。
そして習得しました。
為替係は、主に振込や小切手・約束手形など他金融機関とのお金のやりとりをする業務ですのでスピードが求められます。
その一方間違えたら、お客さんだけでなく先方の金融機関さんにも迷惑をかける可能性もあるので慎重さも同時に必要です。
相反する能力が必要で大変ですが、
他の係の人との関わりが少ないため、不穏な本店営業部の人間関係に関与しなくていいのでラクでした。
前にも増して、私は正気と元気を取り戻していきました。
そうこうしている間に、時は流れ5歳下の新人が本店営業部に配属されました。
名前は、花絵ちゃん。
いつもニコニコしていて、おっとりしていて、ちょっぴりマイペースな可愛い子です。
この子の指導係、マンツーマンリーダに私は任命されました。
実は、社会人2年目の頃に、営業に出る総合職の男性のマンツーマンリーダーの経験があったので今回で2度目です。
しかし、1年足らずで営業に出ていく総合職には事務の概要のみの指導でしたので、花絵ちゃんのように事務職で入庫した新人に事務のいろはを教えるのは初めてでした。
それに、事務職にとってマンツーマンの方に教えていただいた事務処理方法や考え方は、そのあとの仕事や周囲への接し方に影響するので責任重大です。
自分の新人時代のことを思い出し、ここで経験し腐ってしまったやる気をもう一度呼び起こし、マンツーマンリーダーとして慕われる人となれるよう心機一転、気合を入れ直しました。
花絵ちゃんは、おっとりしているため理解ものんびり。
メモは取ってくれるけれど、メモを取るのもゆっくり。
彼女のペースに合わせ、指導も焦らずじっくり行ないました。
私が教えたことや話したことの意味が分からない時は、その場で「うーん」と笑顔で首を捻るので理解できていないところも分かりやすく理解度・習熟度を確認しながら少しずつ少しずつ指導し、少しずつ少しずつ成長していきました。
辺見ちゃんとはまた違った花絵ちゃんの成長。
やはり指導は大変けど楽しい。
喜びとやりがいを感じていました。
新人の成長と失敗
そんなある日の朝、花絵ちゃんが定期預金の解約処理OPの確認をしていた時のことです。
(新人は慣れるまでは、画面入力は自分で行いミスがないか先輩に確認してもらいOKを貰いやっと送信ボタンを押す決まりでした。)
「花絵ちゃん。私の確認なしで定期(の解約)は1人で出来そうだね。」と話しました。
私は、“解約は”という意味で言ったのですが、
花絵ちゃんは、“定期全般は”という意味で受け取ってしまったのです。
その日の午後、大きな取引先の定期預金新規契約処理を営業さんが花絵ちゃんにお願いしました。
私は、その時お昼交代の時間帯で窓口担当が1人不在により窓口が混雑してきたため、臨時で窓口をしていました。
花絵ちゃんは、大抵そのような時間にはノート作りや復習をしていたので、私は花絵ちゃんが何をお願いされ何をしているか気にも留めていませんでした。
窓口が落ち着き、花絵ちゃんの隣にある自席に戻ると、花絵ちゃんはいつもの笑顔で首を傾げて座っていました。
「どうしたの?」と聞くと
「うーん。楓華さんが定期はもう大丈夫!って言ったから営業さんの定期新規で作ったんですけど何か変で…」
「!!?」
見てみると入力を間違えたまま送信をしたため、誤った定期預金を作成してしまっていたのです。
起きたことはしょうがない。
役席に許可をもらい「取消」処理をして新規契約をデータ上なかったことして、そのあと営業さんに謝りに行くことにしました。
この時点で花絵ちゃんは真っ青。
でも、新人にミスはつきもの。
大丈夫だよ!私もいっぱいミスしてきたから!
と励ましつつ、無事取消、正しくオペレーションは終了。
これで全て完了!
と思ったのですが・・・。
新人を庇うか、自分を守るか
夕方営業課長と、先程の営業さんが、
「大きな取引先の定期。やっと取れたのにミスしたのはなんでですか?困ります。」
と事務担当(私の直属の上司)のところに来たのです。
ここ最近、たまたまその営業さんに絡む皆の事務ミスが多く腹を立てていたのです。
私のみ呼ばれ、営業さんと営業課長・事務課長に囲まれて事情を話すようにいわれました。
「私は、そのとき窓口に出てしまいました。」
「新人指導・新人を見ることがお前の仕事なのに、なんでこうなったかちゃんと説明しろ。」
(どうせ怠けていたんだろう!というような言い方)
「窓口が混雑してたので……そっちに……。」
「(いつも送信を押す前に声を掛けてくれるのに今回は言わなかった。とは言えない。花絵ちゃんが勘違いして、私が窓口に出てる間に花絵ちゃんが勝手にやった。なんて言えない。私の言い方も曖昧だったし。でも、私が全部悪いとも言えない・・・。)」
花絵ちゃんを守りたい。
でも、自分の小さなプライドが邪魔をし自分が全部悪いとも言えず言葉に詰まってしました。
状況を把握した営業さんと営業課長は、
「もう良いよ。気をつけて!」
と言い帰っていきましたが、直属上司の事務課長からは、わーわーガミガミ罵られ続けました。
なんとか耐え、自席に戻ると花絵ちゃんがいません。
遠く金庫室に人だかり。
花絵ちゃんが泣いていたのです。
自分のせいでマンツーマンの私が怒られていることにショックを受け。
そして、私も馬鹿みたいに小さなプライドのせいで自分が悪いとは言えず、花絵ちゃんを庇えず泣かせてしまい、自己嫌悪に陥り涙が出てきました。
辺見ちゃんと羽島さん、派遣のお姉さんが必死に慰めてくれました。
課長席を中心にATMの裏で私が号泣し3人が励ます、
金庫室の中で新人が号泣し5人ほどで慰める。
お互い申し訳なさで顔を合わせらない。
今思い出してもあの夕方は地獄でした。
それと同時に、一つの不信感も湧きました。
それは直属上司の事務課長への不信感。
私の不注意とはいえ、新人関連である程度仕方ないミスだったことを理解できない部下を見る力のなさ、(営業さんと営業課長さんの方は察してくれていた・・・。)
私の怠慢だと決めつけで判断して、
ただ怒鳴って罵るだけ、
いつも面倒なことは見て見ぬふりして押し付けてくるくせに・・・。
事務課長に対しての不満がどんどん積もっていく。
今回は、ここまで。
つづきは次の記事で。
サヨナラ信用金庫⑧!私が退職した理由 ~違和感編~ 【募る不信感と不満】
それでは、ごきげんよう!
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