ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。
先日スカステで放送された、雪組の『ファントム』をやっと昨日見ました。
『オペラ座の怪人』が大好きにも関わらず、1度も見たことがなく、ストーリーもあまり知らなかった『ファントム』。
『オペラ座の怪人』が好きすぎるので、辛口目になりますが今回は、『ファントム』の感想を紹介します!

ストーリーについて
私の中で、『ファントム』は『オペラ座の怪人』以前のお話で、
どのように、怪人がクリスティーヌを見つけ、レッスンをしたのか、そして怪人の過去、幼少期についてを扱った作品、
という認識でした。
そのため、『オペラ座』では大道具さんで怪人をからかったことによって殺されたブケーが、カルロッタの衣装係で初っ端で死んだり、
クリスティーヌが幼少期からオペラ座に預けられたわけではなかったり、
『オペラ座』では未婚ぽいカルロッタが結婚していて、最後エリックに殺されたり、
同じ役名でも背景が違っていたり、
結末が違っていたり、
と割と戸惑いの連続でした。
途中で「これはオペラ座の怪人事件を題材にした、完全に違う話しなんだ。」とようやく理解したものの、
全部見終わり、
「『オペラ座の怪人』という綺麗で悲しくも美しい物語をモチーフにして、何故こんな人間の汚いところ丸出し、利己的な人間だらけで、悪い後味しか残せない作品を作ってしまったんだ…」
と複雑な気持ちになりました。
曲は、とても綺麗で“名曲”が多く、
トップ2人がとてもとても歌が上手なので、
歌的な、ハーモニー的な感動はあっただけに、ストーリーの残念さ、汚さが目立ち、「うーん」という作品でしたね。
先程、人間の汚いところ、利己的人間ばかり、と書きましたがそれを特に感じたのが、キャリエール!
彼は、結婚しているのにそれを隠して踊り子に手を出し、
身篭らせ、
でも、カトリック教徒だから離婚、再婚はできない、という身勝手さ。
なおかつ、フランスだし時代的にもベラドーヴァもクリスチャンだと推測されるので、
堕胎は出来ないし、未婚の母なんて宗教的にも、時代的にも今の何億倍も風当たり強く許されないことだし、
「ねぇ自分がしたことの重大さ分かってる?」と問い質したくなる男でした。
私は、子どもがいないので本当のところは分からないけれど、
親にとって自分の子どもって可愛くも美しいもの。って思うもんなんじゃないの?と思うのに、
「エリックの顔を彼女(ベラドーヴァ)は美しいと思っていたところが更に恐ろしい。」
というような発言をしていて、ドン引き。
自分の犯した罪、過ちによって出来た子のことを、
“恐ろしい顔”と平気で言え、
その母がその顔を美しいと思っていることに対して「恐ろしい」と言える心が全く理解できない!!
キャリエール!あなたの心の方が恐ろしいよ。
また、地下にエリックを住ませ、仮面をつけさせ、外部との接触をさせずエリックを隠し、まぁ気にはかけているものの、
子育てとしては、正しいんだかなんだか分からない方法をとっていたから、
「私は君の父だ」というようなことを銀橋で告げるシーンも、キャリエールに対する複雑な思いをもってしまった私の心には響かず、
綺麗なメロディー。
咲ちゃんもだいもんも歌上手〜。
という感想しか出ませんでした…。
『love never dies』よりはマシでしたが、名作のアナザーストーリーや後日編みたいなものは安易に作るもんではないのかな…なんて思いました。
かなり辛口ですみません…。
出演者について
望海風斗
何と言っても歌が上手い!
もうこの感想が何より先に出てきてしまうほど、
安定した歌唱力兼、その時々に応じて感情を歌声に煩くない、ウザくない程度に載せることが出来る歌い方がとても素敵でした。
歌以外だと、エリックの精神的な幼さ、ワガママさがセリフの言い方や、咲ちゃんを見る目に感じられて、
エリックの大人だけど、心の中はまだ幼い少年のようで、ワガママな小山の大将で、どうしようもなく不器用な性格が表現されていて、
演技もうまいなーと思いました。
望海さんは、正統派のイケメン!というよりも、
エリックやロベスピエールのような悩み、もがき苦しみ、最後に死んじゃう役が本当に似合うと再確認。
そのため、『fff』は耳が聞こえなくなりながらも、必死に作曲を続け、最後には多分死んじゃう役だと予想されるので、
望海さんのもがき苦しむルードヴィヒ役、やっぱり見たい!と強く思いました笑。
真彩希帆
だいもん同様、とにかく歌が上手い!
そして、今より少しだけ若いので可愛いくて可憐♪
オペラ座前で「ララララ〜」「メロディメロディ〜」と歌いながら歌を売る姿は、目がキラキラしていて、純真無垢で、そして歌声も透き通るようだったし、
歌のレッスンを受けれると思ってオペラ座を訪れたのに、衣装係を言い渡された時も、不服そうではなくむしろ『光栄だわ!』と言わんばかりの表情で、謙虚な可愛いお嬢ちゃんだなーと思ったし、
オペラ座の舞踏会?で白いドレスで歌い出すところの、歌声の綺麗さと、うまさは圧巻だったし、
特に『君は音楽』のエリックに歌を教えてもらう箇所、2人で声を合わせる箇所のきぃちゃんの高い高いハモリと、2人のハーモニーの美しさは、言葉に出来ないほど良かった!!
あと、物語の序盤では幼さが残る雰囲気だったのに、
オペラ座に足を踏み入れ、舞台に立ち、エリックに連れ去られ、と色々なことを経験し経ていくうちに、
顔つきや、表情、話し方などが少しずつ“少女”から“女性”に変化していく演技も上手で、
やっぱきぃちゃん好き!
そして、生で見たかった!
と強く思ったのでした。
彩風咲奈
ジャラルドに対する違和感を持ちすぎて、
途中から咲ちゃんの存在すらにイライラ笑。
困った表情をしていても、「いや貴方が全ての引き金でしょ?」と思うし、
君の父親だ。と言い、エリックを優しく見つめる表情も、「ふーん今更ですか?」という感情でしか見れず、
今回は、比較的好きな咲ちゃんのことが役のせいであまり好意的に見ることができませんでした…。
でも、それは、それだけ咲ちゃんが役に入り込んでいる証拠だと思うので、
役としては嫌いだけど、役者としてはやはり好きだな。と思いました。
咲ちゃんって、スタイルは飛び抜けているけれど、その他は平均以上の安定さで、ミスがない感じだし、見ていてなんか安心感あるんだよねー。
『fff』ではライバル役なのか、友達役なのか、どんな役を演じるのか楽しみ♪
彩凪翔
私が見た時は、アラン•ショレの役でした。
凪様といえば、舞台にいるだけで周りが華やぐし、程よくギラギラしているスター!というイメージでしたが、
アランは、地味で、妻のカルロッタの尻に引かれまくりだったので、
凪様だと途中まで信じられませんでした。
そして、凪様がこんなにオーラを消して、地味になることが出来るのだと感心。
イケテナイ凪様もなかなか魅力的でしたが、やっぱギランとした姿の方が好きです笑。
あと、最後にちょこっとあるレビューを見ていて思ったのが、歌が少しずつ上手くなっている!といこと。
凪様と言えば、失礼ですがあまり歌は上手くないイメージ。
だけど、この時は今よりも、もう少し下手。
そして、SVの時は、この時よりもう少し下手…。
なので、凪様は凪様なりに素敵な容姿とオーラに甘えることなく歌の研鑽を積み、
少しずつ歌が上手くなってきているのだ!と感じられ、
これから先、どれくらい歌唱力が上がっていくのか楽しみになりました。
もしかしたら、自粛期間中に1人でめっちゃ練習して、また上手くなってるかも!?
朝月希和
歌は、そこそこだなー。と思いましたが、
エリックのお母さんの役とても上手でした。
可憐な踊り子時代、ジェラルドと愛を育み、身篭り捨てられ狂っていき、エリックを心から愛し「美しい」と大切にする姿、
登場シーンとしては、そんなに多いわけではなかったですが、
短い間に、コロコロと表情や表現を変えていく演技が上手で、また美しく、
もう雪組にいらっしゃらないことがとても残念に思いました。
個人的には、とても好きだな。と思った娘役さんでした♪
おわりに
ストーリーに関しては、かなり毒を吐いてしまいましたが、
雪組生の演技のうまさ、
そして、だいきほの歌のうまさ、声の綺麗さが今まで見た作品の中でも特に感じられる作品でした。
『ファントム』を上演していた頃は、私はすでに宝塚デビューしていましたが、まだここまでハマってなかったので、
舞台を生で見れなかったこと、デビューからすぐにハマらなかったことが悔やまれます…。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Twitter@Wisfil_Fukaもしているので、フォローいただけたらうれしいです。
それでは!ごきげんよう。
よかったらポチポチをお願いします( ´ ▽ ` )♪

