出演者もマスク!?舞台上でのコロナ対策は可能なのか?

ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。

先日、全国公立文化施設協会が新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを発表しました。

そのなかで、

表現上困難な場合を除き原則としてマスク着用を求めるとともに、出演者間で十分な間隔をとるようにしてください

との文言が。

文化施設協会が出したガイドラインにも関わらず、

「舞台見たことある?」

「演劇ってどういうものか知ってる?」

と聞きたくなるような一文で、なかなか物議をかましましたね笑。

(一応、強制、必須条件ではなく、参考にしてください。というものではありますが。)

そこで、ちょっと乗り遅れた感はありますが、このガイドラインがどの程度実現可能なのか、私の考えを大好きな作品『エリザベート』を例に紹介します!

マスク着用について

まずは、表現上困難な場合を除き原則としてマスク着用を求める。

という文言についてですが、基本的に舞台に立っている人って皆、喋っていなくても、歌っていなくても、

表情で演技をしたり、

会話をしているような演技をしたり、

口ってかなり重要な演技ツールになると思うんですよね。

だから、表現上困難な場合というのは、舞台に立つ時はいつでもそれに該当すると思うので、

舞台上での感染予防としてのマスク着用は難しい。と思います。

トートダンサーなら…

しかし、無理無理!ばっかり言っていてもしょうがないので、よくよく考えてみると、

例えばトートダンサーなら、黒い布製や革製のマスクを着用することによって、より不気味を出すことが出来るのかも…と思ったりもします。

つまり、衣装の一部として、一部のキャストが使用するマスクというのはアリなのかも。と思います。

(現にレディベスの処刑執行人?は、マスクしてましたし。まぁ…と言っても顔の上半分を覆う覆面マスクなので感染予防にはなりませんが笑)

ただ、それはトートダンサーという、表情を出さない不気味な存在だから可能なことですし、

果たして、トートダンサーという一部のキャスト、しかも一切声を発さない、口を開けない役が常時マスクをするだけで、どの程度感染予防につながるのでしょうか。

効果はなぞです笑。

もう少し妥協をしてみると

では今度は、

「数十人が同じ舞台に立って演技をするのだから、トートダンサーだけでなく、演者全員どうにか出来ないか?」

と言われたとします。

うーん。

出来るとしたら次の通り。

 

①1幕目の、初っ端の場面である死者が蘇るシーン。

あの“昆布”をもう少し厚い布にして口元の多くを覆うようにすれば感染予防になるのかも。

②マダム・ヴォルフのコレクションのシーン。

娼婦の皆さんに、上の図のようなアラビアンな薄い布で口だけ覆って貰い、より艶かしさを出して貰う。

(あまり感染予防効果はなさそうだけど笑)

③ルドルフの死後のシシィには、葬儀の時のように常時黒いレースを帽子から顔に垂らして貰う。

(②同様薄いレースですし、あまり効果はなさそうですが笑)

④基本全員マスク着用し、表情を変える時や、歌う時のみ外す。

(私今から顔の表情かえまーす!歌いまーす!喋りまーす!とアピールしているみたいで不自然ですが、ガイドラインで要請されているのだからやむを得ない笑。)

 

まぁ、このような感じになるかと思います。

かなりふざけているように思えますが、結構真剣に考えました!

まぁ真剣に考えれば考えるほど、実現不可能、現実とかけ離れたガイドランだな。と思ってしまうんですよね。

(ちなみに、ピアノの演奏会を例にしても、顔での表現をピアニストさんは少なからずしていらっしゃる印象ですので、クラッシックの演奏会でもマスクは難しいかなーと思います。)

舞台上でのソーシャルディスタンスについて

続きまして、出演者間で十分な間隔をとるようにしてください。

という文言についてですが、これこそ、マスクよりもっと無理!です。

手を取り合ったり、肩を寄せ合ったり、向き合って歌いあったり、キスだってするのだから、間隔を取るなんて…。

と思いますがガイドラインに載っているのだから、可能な限り実現できるか、どのシーンならすでに満たしているのか考えてみました。

①死者が蘇るシーンの人数を減らして、1人1人の間隔を開ける。

(でも裏でバックコーラスすることになるので、どのみち密?)

②『愛と死の輪舞』トートは絶対にシシィに近づかない!触らない。階段?からただ眺めて歌いかけるようにする。

トートダンサーはシシィに触れることになるけれど、衣装に合わせたマスクを着用しているので安全!また、ベッドにシシィを戻すのは、マスク着用しているトートダンサーに任せる。トートはあくまでシシィには近づかない!笑

③結婚式のシーン、ゲスト人数を減らし、女性ゲストは全員扇で口を覆う。

(距離は取りつつ、口も覆う。)

④ゾフィの襲来のシーン。舞台にいる女官は、リヒテンシュタインだけにする。他の女官は、両端に2人2人に分かれて間隔を開けて歌唱。

⑤泣かないでエリザベートのシーン。ここは、シシィとフランツの距離感は完璧ですね!

扉越しに話しているので、超安全☆

しかし、問題はトート。私としては、トートがシシィを艶かしくエロく誘うここのシーンが大好きなので、ここの距離感が近いことは“表現上やむを得ない”ということにして、従来のままにします。

⑥ミルクのシーンも人数を減らす。そして、皆、自分の立ち位置から動かない!ルキーニには近づかない!寄ってこない!を守る。

(迫力なくなるし、市民の怒りがイマイチ伝わりにくそう笑)

⑦『私だけに』のシーン。こちら最初の独唱は1人なので完璧ですし、(宝塚verではトート登場しますが距離感あるので問題なし!)

リプライズの方も、皆一定の間隔を持って演技、歌唱しているので従来通りで大丈夫そうです。

 

第一幕だけで、考えましたが、元々距離を取っているところもあるし、工夫次第でどうにかなるかもしれないところもあるかな?という印象でした。

そして、どうしようもないところに関しては、

『演出の都合上、表現上やむを得ない』ということにして逃げる?しかないかと思います。

しかし、この“どうしようもないところ”こそが、

とても密で、濃密接触だったりするので、難しいところですよね…。

おわりに

いかがでしたか?

はじめは、わりと真面目に真剣に考えていたのですが、

途中からちょっとフザケ始めてしまったので、

「そんな?馬鹿な!?」と思った方もいるかと思います。

しかし、そもそも私からしたら、あのガイドライン自体が、

(協会も苦し紛れに出したのかとは思いますが、)

演劇やステージに対して、理解や尊敬が感じられない、馬鹿馬鹿しいガイドラインでしたので、

このような半分おフザケな案になってしまいました。

 

なにはともあれ、1日でも早く日常が戻ること、

また劇場が開くこと、幕が上がることを願い祈っています★☆

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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それでは!ごきげんよう。

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