信金窓口が遭遇した困ったお客様⑥〜窓口はお嫁さん候補ではないのよ〜
ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。
先日に引き続きまして、昨年12月までの約8年弱信用金庫で勤務した中で出会った、困った(ヤバイ)お客様について紹介します。
第6回目の今回は、
〜窓口はお嫁さん候補ではないのよ〜編です!
私の勤めていた信用金庫では、入庫から2〜5年目くらいの若手が窓口を担当することが多くありました。
社会人2〜3年目の24〜5歳で結婚する子もいましたが、2〜5年目となると、若くて可愛くて、そして未婚の子ばかり。
そうなると、おじさま、おばさま方の中には勝手に“息子のお嫁さん候補”として私たちのことを見てくる方もいるんですよね…。
そこで!今回は、窓口にお嫁さん候補探しにやってくる、とあるお客様について紹介します!
信金窓口が遭遇した困った(ヤバイ)お客様シリーズはこちらから。
信金女子の婚活事情
まずは、信金女子の婚活事情についてお話しします。
信金女子といえども、婚活となると他の業種と何ら変わりはなく、
今流行りのアプリで出会った人、
大学自体からの彼氏、
友達の紹介、
会社内、
少し前だと街コン、
などなどで結婚相手を見つけ、お嫁さんになる人が多かったです。
しかし、しかーし!!
一定数、“お客さん”と結婚する人が今もいるのです。
たとえば…、
当時30歳のA先輩は、取引先のとある地域の不動産王的な会社社長に気に入られ、そこの息子さんを紹介されゴールイン!
当時28歳だったB先輩は、窓口に新規口座開設で来店され、その後足繁くB先輩を落とすために?来店を何度もされた、大手外資系企業勤務の男性にナンパされ、数年後にゴールイン!
私の周りだけでも2人の先輩がお客様と結婚されました。
昔なら、よくあったたであろう、お客様との結婚。
この“昭和”のような出会いが今も僅かばかり存在する信用金庫。
そのため、その“僅かばかり”を狙い、お嫁さん候補を探しに来店するお客様が一定数いらっしゃるのです…。
片っ端からのG様
とある町工場の社長をされている70代のG様は、ダンディな雰囲気で少し“気難しい”と評判のお客様でした。
しかし、実際接客してみたG様は全くそのようなことはなく、話しやすくて、ユニークで、良いお父さん!という感じの方でした。
そのため、私はG様が来店される度に雑談をし、どんどん仲良くなっていったのです。
そんなある日、
「いつもお世話になっているから、◯◯(有名な料亭)にご飯でも食べに行かない?」とお誘いを受けました。
有名料亭に行く機会などなかなかないので、「良いですねー!」と言いつつ、「上席に相談してお返事は後日しますね。」
とその場をやりすごしました。
夕方、上席に言いに行くと、
「あー。またか!これね、行っちゃダメなやつなのよ笑」
とのこと。
私は、転勤したばかりで何も知らなかったのですが、
G様は、気に入った窓口担当と仲良くなり、食事に誘い、その食事の場に息子を連れてきて、お見合いをさせる常習犯として、支店で有名だったのです。
私の前にも、私の1歳下の後輩の子がターゲットにされていたこと、(婚約中と嘘をつき逃げたとのこと。)
その前は、今産休中の先輩が何も知らずに行ってしまい、強制お見合いさせられ、断るのに一苦労したこと、
などなどを聞かされ、ビックリ。
私はこの時、既に結婚が決まっていたし、そもそも有名料亭とはいえどもお客さんと行くのは気が進まなかったので、その日のうちに電話で、
「お客様と個人的に親密になり、そのことにより便宜を図ることが起きないよう現在は、個人的な食事等は禁止されている。」
などと適当なそれっぽい嘘をついて断りました。
するとG様は電話口で、
「あのね、うちのセガレのお嫁さんになってくれない?」と。
なんとストレートな!!WHAT’s!?
そんなやり方で、私が嫁になると思ったのか!?
若かった私は、ちょっとイラっとしてしまい、言うつもりもなければ、まだ職場の誰にも言っていない、
「私、実は、今年中に結婚することが決まりまして。」とお話しし、お断りすることに。
これにより、G様の息子さんのお嫁さん候補から無事私は外れることが出来たのでですが、
まだ言うつもりがなかった結婚が、職場の一部メンバーにバレてしまうことになり、少々面倒でした。
ちなみに、G様はこの後も懲りることもなく、私より4つ下の後輩をお嫁さん候補として迫っていったのでした。
息子さんは、私より10歳は歳上なのに、私よりもっと若い子を狙うなんて…G様凄い…けれど結婚相談所とかの方が早いのでは?と思わずにはいられませんでした。
超絶シツコイH様
これは、私の先輩の女性総合職のC先輩のお話です。
C先輩は、当時25歳ながら営業成績の良い若手女性総合職の星!的な存在でした。
仕事も出来ますが、顔も美人で、性格も優しくユニークでとても素敵な女性でした。
このC先輩は、とあるお寺(H寺)に営業に回っていたのですが、ここの住職および奥様にとても気に入られ、
「Cさん本当に良い子ね。うちの嫁さんがCさんなら。」とよく冗談で言われていたそうです。
C先輩も「私にお寺の奥さん務まりませんよー。」などと適当に返し、ニコニコしていたとのこと。
しかし、時間が経つにつれ、
「これね、うちの息子の写真」と写真を見せて反応を伺ったり、
「息子に見せたいからCさんの写真撮らせて。」とカメラを向けてきたり、
「来週月曜日息子がいる予定だから、来て。」と用もないのに呼んだり、
「彼氏いるの?どんな人?うちの子よりも良いの?」などと聞いてきたり、
「結婚しないなら、投信とか解約するわよ。」と軽く脅してきたり、
と奥様の言動はエスカレートしていったのでした。
H寺と当庫の取引はとても古く、融資もたくさんして頂いている上客だったので、無下にも出来ない…。
でもお嫁には行けない…と悩みに悩み、どんどん思い詰めていったC先輩。
ある日、C先輩の思い詰めた様子に気付いた課長がC先輩に話を聞き、このことが初めて判明。
即地区替えを行い、C先輩をH寺の担当から外すことに。
更に、「本当に失礼なことを聞くけれど、そういう相手(彼氏や婚約者、好きな人)はいる?」
とC先輩に聞き、いないことを確認の上、失礼でなければ…とかつての部下を紹介することにし、彼氏がいるという既成事実を作ることに。
しかし、すると今度は、来店と電話攻撃をされることに。
C先輩は疲弊しきってしまい、
上席もH寺の奥様の勢いに屈してしまい、
最終的に、苦渋の決断をしてC先輩を転勤させたのです。
C先輩が転勤した後は、「どこの支店に行ったの?」としつこく営業担当や窓口でH寺の奥様は聞いてきたのですが、
絶対に話してはいけない!と口を皆が固く閉ざすため諦め、いつからか、全くC先輩のことを話さなくなりました。
ちなみに、H先輩はその後、その時に紹介された課長の元部下と意気投合し、本当に付き合うことになり、結婚もすることに!
「どこに出会いがあるか分からないもんだわー。結果オーライ!」なんてC先輩は、あっけらかんと笑っていましたが、
いやはやH寺の奥様のあの勢いは、もはや狂気に満ちていたので、当時窓口の私にとっても怖い事件でした。
おわりに
昔は、信金の窓口担当は、取引先の企業のご子息様と結婚し寿退社することがよくあったそうです。
しかし、今は令和(平成)の世。
出会いの場、方法は増えたし、
大学時代からの彼氏と続いている人も多く、
お客さん、取引先のご子息(御息女)との結婚も随分減っている現在、
それでも“昔風”でお嫁さん候補を探すお客様。
G様やH寺さんほどではなくても、
折に触れて言う方や、ライトにお嫁さんになって!と言う方も多く、
こちらは、そんな気は更々ないので、なかなか手を焼いて大変でした。
悪い気は、しないものの、
やはり、とてもとても迷惑でしたので、
どうか、お嫁さん候補は結婚相談所などで探して頂ければ…と思わずにはいられません。
お客様との距離が近い信金だからこそ起きる事象なのですかね。勘弁です…。
最後まで読んでいただき、ありがとうございまいた。
それでは!ごきげんよう。
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