元信金窓口が遭遇した困ったお客様①〜ここは商店じゃないのよ〜

2020-05-11

ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。

普段は、趣味のミュージカルや旅行についてのブログを中心に書いていますが、

久しぶりに、前職での体験について紹介します。

私は、昨年の12月末まで某信用金庫に8年弱勤務していました。

8年弱の中では、窓口業務も経験し窓口担当の時には、毎日たくさんのお客様とお話しをしてきました。

しかし、お客様と言っても多種多様。中には困った(ヤバイ)お客様もいらっしゃいました。

そこで、今回は8年弱の信金生活で出会った“困ったお客様①”について紹介します。

信用金庫に入庫から退職までの過程については、こちらから!

信金にやってくるお客様層

第一弾の今回は、初めに信金にいらっしゃる個人のお客様について簡単に説明致します。

まぁ、大体皆さまご想像は出来ていらっしゃるかと思いますが、信金の個人のお客様の多くは、おじぃちゃん、おばぁちゃんの高齢者です。

都心店舗や、駅近店舗ですと若いお客様もいらっしゃるのですが、やはり圧倒的に多いのはお年寄り…。

そのため、来店時に必ず自分で折った折り紙や布で作ったフクロウやウサギを持ってきてくださる方、

皆で食べて!と飴やお菓子を持ってきてくださる方、

誕生日プレゼントだよ!とコストコの巨大ケーキを下さった方、

などなど本当の祖父、祖母のような心温まる経験がたくさんありました。

しかし、その一方対応に苦労するお客様もいらっしゃいました。

今回は、粗品にまつわる困った方々について紹介します。

ちなみに、粗品とは洗剤やマスク、スポンジなどで新規で定期預金や定期積金、年金受給開始、投信などなど何かを契約してくださった際にお渡しする物品です。

しかし、最近では経費削減のため、どこの金融機関もお渡しする粗品数を減らしたり、そもそも渡さなかったり、質を少し落としていたりする現状です。

粗品を指定する方

これは、私が東京の下町のY支店に勤務していた時のことです。

60代で元気な中小企業の社長さんのAさんという男性がいらっしゃいました。

この方は、声も大きくハキハキ喋りニコニコしていてとても話し易い良い方でした。

しかし、Aさんは定期積金をいくつもお持ちで、ほぼ毎月解約と継続(新規契約)を繰り返していらっしゃいました。

「契約期間を1年から3年など伸ばせば、毎月のように来店して面倒な書類を書かなくてすみますよ。」

「積立NISAで積み上げながらも運用してみませんか。」

などご提案は何度か致しましたが、ほぼ毎月来店し解約と新規契約を繰り返すのでした。

それもそのはず、この方は洗濯洗剤や台所用洗剤欲しさに来店をしていらっしゃっただけだったのです。

「今回は、台所用洗剤が良いな。」

「えー。ないの?じゃぁ洗濯洗剤は?」など指定をし、求めてくるのです。

一応、この契約ならこれぐらいの粗品を差し上げる。という基準があるので、定期積金契約でしたら、

5枚入りマスク1袋か、スポンジ1つか、ポケットティッシュ3つ、のどれかが妥当ラインにも関わらず、

法人でも取引があることや、住宅ローンもかつて借りていた、昔からの付き合いじゃないの!をソフトに盾にして、要求を毎度通すのでした。

そのため、粗品を注文する際には、「Aさんが欲しがるから単価高いけどこれも用意しなきゃね。」と食器用洗剤や洗濯洗剤を毎度注文せざるを得なかったのです。

そして、粗品予算が決まっているなか、Aさん用粗品は単価が高いので、少し予算を圧迫していたので困り物でした。

更に、他のお客様の目もあるので、この方にだけ良い対応をするわけにもいかず、勢いがあり声も大きいので断ることも出来ず、大変困ったお客様でした。

(役席は、お客様に断ることができないくせに、粗品予算を減らそうとしたり、粗品高いの買いすぎじゃない?と言ってくるので、そこも困り物でした…。)

少額定期をたくさん作り毎週来店する方

これは、下町の支店にいた時のことです。

90才近い年齢のB様は、全部で数百万円のご預金をお持ちでした。

数百万円の預金でしたら、普通預金に400万、定期預金は100万を3本、というような取引形態の方が多いなか、

B様は、10万円〜50万円に分け20本近く定期預金をお持ちでした。

どのような金額で契約されても、それは個人の自由ですのでとやかく言えませんが、

B様はご家族分も全て同じ方式で預金をお預けでしたので、ほぼ毎週誰かしらの満期が来ていました。

ちなみに、定期預金が満期になっても、ほぼ全ての商品が自動的に継続されるのでご来店いただく必要はありません。

しかし、B様は満期になった定期預金の証書や通帳を満期日当日に必ず持って来店され、記帳を求めると同時に粗品も要求するのです。

しかし、何百万円の定期預金の満期の自動継続でしたら、洗剤を差し上げないこともないですが、

多くても50万円の定期預金ではポケットティッシュ3袋程度しか差し上げられません。

「もっとちょうだい!」とごねることは滅多にないので、(たまーにありましたが…)まだマシなのですが、この方の家には大量の当庫ティッシュが転がっているんだろうな…。

使っているなら良いけど、消費しきれないよね。と職員同士でよく話していました。

満期管理をして、満期日を来店する日を楽しみにしていらっしゃったのか、

何かもらえることが生きがいだったのかは不明ですが、

来ると毎度長話をしたがりますし、ちょっぴり困ったお客様でした。

もっともっと!量を要求する方

アメ横のチョコレート屋さんで、もういっちょ!と、どんどん袋にお菓子を入れてくれるお店ありますよね。

あのテンションで「もうひとこえ!粗品をちょうだい!」と仰る方がいらっしゃいました。

本店に勤務していた時のことです、本店は都心に位置するため比較的法人のお客様が多く、

個人のお客様も郊外や下町店舗に比べると落ち着いていらっしゃる方が多かったです。

しかし、その中にも欲しがりさんはいらっしゃいました。

1千万円ほどの定期預金の書き換えにいらっしゃったC様。

この方は、たくさんご預金をおもちで、いわゆる昔の“上客”。

しかし、昨今の厳しい金融機関の状況的に申し上げると、ただ預金をして下さっている方は、ただのお客様でしかなく、

融資を受けてくださっている方や、投資信託を契約されている方、海外送金をする方など、高い手数料を落としてくれる方が“上客”という認識に変わっています。(一概には言えませんが。)

しかし、C様はたくさんのご預金をお持ちであることを誇りに思っていらっしゃり、(もちろん!ご資産が多いことは、大変素晴らしいことではありますが…)来店時にはいつも、

「もっとちょうだいよ!これだけ預金しているのよ?分からないって。大丈夫よ。」

と何が大丈夫なのか、誰に分からないのかよく分かりませんが謎理論で、もっと!もっと!と粗品の増量を求めるのです。

しかも、このお客様の怖いところが、毎回対応した者の名刺を要求し、名刺に何を貰ったのか書き、通帳に挟み保管しているのです。

そして、来店時には、

「前回、この方が対応してくれた時には、これとこれをくれたわ。(前々回の)この子はケチだったわー。ちゃんと教育して!」などと仰るのです。

おわりに

まだまだ、粗品にまつわるお話しはありますがこの辺に留めておきます。

最後に、一つだけ…

粗品とは、そもそもこちらからのお客様に対するお礼の品であって、求めるものではないと思うんですよね。

なんで、貰う事前提、貰えることが当たり前、要求してもOKになってしまっているのでしょうか。甚だ不思議です。

何才になっても、多くお金を持っていても謙虚に生きていこう。相手に多くを求めすぎず生きていこう。私は、そう生きたいな。

これらの人生の大先輩を反面教師にして、私は清く正しく美しく歳を重ね生きていきたい。と思います。

それでは!ごきげんよう。

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