井上芳雄ファン歴10年の楓華的に好きだった役、第4位!

2020-06-13

ごきげんよう!楓華 @Wisfil_Fukaです。

先日の記事では、井上芳雄のファン歴10年の私的な芳雄が輝いていた作品第1位、2位、3位を紹介しましたが、本日は第4位を紹介します!

あくまで、私の好みであり、個人の見解ですので悪しからず。

また、普段“芳雄”と呼び捨てにしており慣れているため、ここでも失礼なことは重々承知で、この呼び方を致します。

1位と2位、3位はこちらから!

迷いに迷ったけれど…閣下!

私にとっての第4位は、『エリザベート』のトート閣下です!

言わずと知れた、ウィーンミュージカルの最高峰(私調べ)ミュージカルの主役(準主役?)である闇の帝王(死神)の役です。

私は、このミュージカルが好きで好きで大好きなので、当然大好きな芳雄の演じるトートも好きなのですが…、

実は、私の中でのBESTトートは別にいるし、

あと私的に悩んで苦しんで、もがく人間らしい芳雄の演技が1番好きなので、4位です笑。

(ちなみにMY BEST TODは、ヒミツ!笑

あと、エリザベートの聖地巡礼を実は3回に分けてしています。よかったら読んで見てください★)

簡単なストーリー

時は19世紀末、主人公は、オーストリア=ハンガリー帝国を治めるハプスブルク家の王妃エリザベート。

彼女は、絶世の美貌を持ちながらも最後にはイタリア人アナキストであるルキーニに殺されてしまう。

彼は何故、エリザベートを殺したのか?彼の死後も尋問を続ける中で彼は、「死は彼女を愛し、彼女もまた死を愛した。」との意味不明な供述を始める。

そして、彼の案内のもとエリザベートの時代を生きた連中と死(トート閣下)も集まり、エリザベートの“死”に愛された人生を振り返る。

自由に育った美少女シシィ(エリザベート)は死(トート)と出会い、彼に見染められ、その後従兄弟のオーストリア皇帝フランツと結婚。

窮屈な宮廷生活を強いられながら、

嫁いびりに合いながら、

トートに追いかけられ娘の命を奪われながらも、

彼女は「でも私の命は私だけのもの」と強く決意し、

自分の美貌を武器に自分の意思を通していくように。

そして、彼女の美貌は人々を魅了し、オーストリアはハンガリーとの併合に成功。

彼女は、ハンガリー王冠の戴冠式後「もう1人で生きていける。私の勝利よ」と執拗に追いかけてくる死神のトート微笑む。

しかし、トートもまた、「自由を与えることができるのは俺だけ。どんなに拒んで見せてもいつか俺を求める」と余裕の笑み。

そして、トートはシシィが育児放棄している寂しがりやのルドルフ少年のもとに訪れ、「友達だよ。呼べばいつでも来てあげる」と優しく語りかける。

時を同じくして、シシィの力が増していくこと、息子のフランツが嫁の言いなりである事を面白く思わない姑の策略にはまり、夫婦仲は最悪に。そして、シシィは自由を求める放浪の旅へ。

その間に、ルドルフ少年は青年へと成長し、ハンガリーの独立派にけしかけられ、革命未遂を犯し父から見放される。

彼は、たまたま帰ってきた母シシィに助けを求めるも「久しぶりだから。あなたはもう大人」と断られ、生きるアテもない。と思いトートに導かれるまま“死”へと落ちていき、ピストル自殺を図る。

息子を助けられなかった事を深く後悔したシシィは、「息子を奪ったのはあなたね。私も殺して。」とトートに言うも、

「死は逃げ場ではない。まだ私を愛してはいない」と言い放たれ、死ぬことさえも許されぬ状況に。

その後、夫のフランツに「ぼくたちは2つで1つだ。最後は一緒に。」と言われるも、

「近づくけれども、すれ違うだけ。それぞれのゴールを目指す。」と断り、更にアテのない旅に出る。

そして、1898年9月10日ジュネーヴ、レマン湖のほとり、遊覧船に乗るべくシシィは従者と歩いているところを、「偉そうな奴なら誰でも良かった」と言うイタリアのアナキスト、ルキーニにヤスリ(トートから渡されたヤスリ)で胸を刺され命を落とす。

そしてシシィは、トートの元へと行き、終わることのないトートからの愛を求め、彼とキスすることにより“死”を得たのです。

まぁ簡単に説明すると、自由を愛した美女エリザベートとその夫フランツ、そして彼女を愛する死の帝王トートの三角関係のお話です。(雑…笑)

芳雄トートの好きなところ

トートを演じると聞いたとき…

まず、トートをするまでの芳雄は、(私の印象では)心優しい青年だったり、

呑気で元気な青年だったり、

悩み苦しみながら最後には死ぬ青年だったり、

という“青年”役が多かったので(私は、そういう役ばかり見ていたので)トート役に決まったと耳にしても嬉しい反面、

「王子様キャラ、青年キャラの芳雄が冷たいトート役?」

とあまり想像できませんでした。

というのも、それまで見てきた、山口トートはどしんと頼り甲斐のあるTHE閣下!という貫禄ある感じだし、

石丸トートは、何とも甘く男とか女とか性別とか年齢とかを超越した艶やかさと不思議な雰囲気だったし、

白たんトートは、スペインの血が入っているし身長も高いのでトートメイクが映えるし、迫力満点だし、不気味だし、目の焦点合ってない狂気的な感じだったし、

“不気味”とか、“艶やか”、“迫力”というものを芳雄が出せるのか、甚だ疑問で、ちょっぴり不安でした。

目と口、無表情の中での機微な演技

しかし、劇場に行ってみて舞台を見て、

芳雄トートは、ごくごく機微ながら顔の表情の変化があり、でも無表情で、冷たさの中に感情が感じられ、今までのどのトートとも違って良い!と感動しました。

プロローグでは、全てを超越し『死の帝王』らしい余裕のある冷たくも貫禄のある目、

シシィとの初対面の瞬間は、戸惑いながらも恋に落ちてしまう目、

結婚式中の客席を歩く時には、気にいらなさそうに、でも面白れぇなー、というような含みをもらせた目、と何か企んでいそうな口、

体操室やシシィの部屋では、艶やかで“死”へと誘う、吸い込まれるような目、優しく囁く唇、

最後シシィが昇天する直前には、「この綺麗なシシィが俺のところに?やっと?きたの?」という戸惑いつつも、シシィが目の前にいる喜びと、美しいシシィを目の前にしてハートになってしまっている目と、ちょっとポカンと空いてしまっている口、

そして、シシィに死の口づけ後の、「求めていた最後ではない。でも、もうどうすることもできない。」と悲しみ絶望する目。

出待ち、入り待ちの時に優しく話してくれるあの口が、何かを企む含んだような笑い、気に入らなくて怒った笑いを浮かべる口に曲がるなんて想像していませんでした。

私のつまらない感想とかを「うん。うん!」と真剣に聞いてくれる目が、あんなに冷たいマイナス温度のような目に、暗い目になるなんて信じられませんでした。

芳雄すごい。

軽やかな身のこなしと手先の美しさ

芳雄トートは、なんといっても身軽で、細身で、ダンスをさらっと踊り、手先まで神経が行き届いているような、見た目の美しさが絶品!

私は、1度センターブロッグの最前列で観劇したことがあるのですが、

舞台下で手と腕だけで踊り、舞台に上がっていくシーン(結婚式のところ)が、ちょうど私の目の前おこなわれました。

目の前で、誘われるように手を差し伸べられ、手のひらで軽く口を拭うような仕草(ダンス)をされ、

その仕草と手の演技の柔らかさ、細かさが何ともエロく、艶かしく、妖しく、うっかりシシィより先に黄泉の国へ行ってしまいそうになるほど、魅力的で素敵でした。

そして、それを目の前で見た後は、激しい鼓動が止まず「ポカーン」としてしまい、しばらく記憶が飛んでしまうほどの美しさでした。

その時の、ダブルキャストはシロたんだったので、正直彼と比べたら元々の顔の系統的には、不利であったと思います。

しかし、城田優よりも細やかな手の動きや機敏な身のこなしで、城田優とはまた違う、妖しさを醸し出していて、とてもとても魅力的なトートで、

芳雄トートのことが大好きになりました!

闇の中からの声、歌

もう、芳雄といえば歌ですよね。

1音も外さないんじゃない?というような安定した歌声と歌唱力!!

 

伸びやかで綺麗な声で自由さや未熟さを表現したり、

ボソボソと呟くように(でも滑舌めっちゃいい)歌い、葛藤しながら、自分の中の声を聞きながら悩む様子を表したり、

八方塞がりになり、爆発する様に苦しみ嘆き叫び、泣き歌う様を表したりという声や歌い方がそれまでは、多かった印象でした。

しかし、トートの時は、ゾゾゾっと寒気のするような、闇から聞こえてくる包み込まれるような歌い方や発声だったり、

孤高の強さと「結局最後には自分を選ぶ」という自信と傲った雰囲気を纏った声色だったり、

優しく“死”へと導く、優しく怪しい囁くような声、

などなど、不気味だけれど魅力的で芳雄の持ち前の明るい突き抜けるような声は不在だけれど、初めて聞く声色や、新境地?の歌い方がトートには詰まっていて、

ミュージカル界の“プリンス”が“帝王”へと上り詰めていった、昇格していった、成長していった感じがしましたね。(大袈裟w)

おわりに

いかがだったでしょうか?

第4位ですが、恐らく1位のヴォルフよりもたくさんの回数見ており、思い出?思い入れも強いため、

物凄い熱量と勢いで書いてしまい、かなり支離滅裂気味になってしまってますよね。

申し訳ないです。

 

再演の度に、芳雄トートは進化していっているので、

4度目の再演(今年)は、どんなトートになっているんだろう。

どんなトートを見せてくれるのだろう。

と遠征観劇をそれはそれは楽しみにしていましたが、全公演中止になり、

かなしくて悲しくて悔しくて辛いです。

でも、きっと再来年あたりに改めて上演してくれると信じて、明日からも元気に生きていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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それでは!ごきげんよう。

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